左右の幅についてもトップストーンCのほうが広いです。公表データがないので素人の手計測ですが、クランクのQファクターはシマノのロードコンポより20㎜程ワイドな165㎜。太いタイヤをはくためにMTBなみの間隔になっています。
Qファクターについては、ペダルのスピンドルの長さをいろいろと試しまくった挙句、結局、ロードバイクのスタンダードである52㎜に落ち着いた経緯があります。それが左右10㎜づつ広がるとペダリングのしやすさはどう変わってしまうのか?ちょっぴり不安が残ります。
↑さらに気になるのが左右差。ホイールセンターからクランク外面を測ると左が84.5㎜、右は80.5㎜…… アシンメトリーなクランクってあるの?単なるはかり間違い?
↑トップストーンCはディスクブレーキなので、リヤエンド幅も12㎜広い142㎜規格になっています。
【ジオメトリー比較】
ブランド | メリダ | キャノンデール | 差 (トップストーンーRIDE3000) | |
モデル | RIDE3000 (2016) | トップストーン カーボン(2020) | ||
サイズ | 50 | SM | ||
ジオメトリ | リーチ(BB→ヘッド)水平 | 376 | 377 | 1 |
スタック(ヘッド→BB)垂直 | 555 | 549 | -6 | |
トップチューブ長(仮想) | 530 | 544 | 14 | |
ヘッドチューブ長 | 160 | 131 | -29 | |
ヘッドチューブ角度 | 72 | 71.2 | -0.8 | |
トレイル | N/A | 58 | ー | |
シートチューブ角度 | 74.5 | 73.1 | -1.4 | |
チェーンステー長 | 410 | 415 | 5 | |
ホイールベース長 | N/A | 1010 | ー | |
クランクQファクター | 145 ※1 | 165 ※2 | 20 |
※1 FSAゴッサマー
※2実測値
トップストーンCのスペックは重くて太い
スペックで一番目立つ違いは、やはり重量です。RIDE3000はカーボンロードバイクとしては決して軽いほうではないけれど、トップストーンCはさらに1㎏以上もヘビー。
未舗装路を走るには、衝撃に耐える頑丈なフレームと走破性重視の太タイヤが必要なので、重量がかさむのは仕方のないことです。が、自分の乗り方を想像してみると、オンロード走行の気持ちよさがスポイルされすぎてしまうのも考えもの。
感覚的にはホイールやタイヤをオンロード用の軽量なモデルに交換すれば、トップストーンCでも8㎏台は狙えそうですが、そもそも、軽量化のために細いタイヤを履くくらいなら素直にロードバイクに乗ればよいわけで……。
このあたりはこれからいろいろと試しながら、オンとオフの良さげなバランスを探ってみたいと思います。タイヤサイズのキャパシティが大きいグラベルバイクは、足回りのカスタマイズの幅が広いところが魅力ですね。
【スペック比較】
ブランド | メリダ | キャノンデール | |
モデル | RIDE3000 (2016) | トップストーン カーボン(2020) | |
スペック | コンポシリーズ | 105MIX | R8000 |
ブレーキ | リム | 油圧ディスク | |
フロントギア歯数 | 52-34T | 46-30T | |
リアギア歯数 | 11-32T | 11-34T | |
振動吸収ギミック | ― | キングピンサスペンション | |
デフォルトホイール | 700C | 700C | |
最大タイヤ幅 | 28C | 48C(650B時) | |
デフォルトハンドル | アルミ・ノーマル | アルミ・フレア(16°) | |
デフォルトステム長 | 100 | 90 | |
デフォルトシートポスト | カーボン | カーボン | |
フェンダーマウント | ― | ○ | |
ダボ穴数 | 並 | 多 | |
重量(㎏) | 8.4 | 9.3 ※3 |
※3 実測値
定量的な違いはどこまでフィーリングに影響するのか?
見た目はともかく、トップストーンCをジオメトリーやスペックだけでロードバイクと比べれば「鈍重だけど安定」という表現になります。でも、肝心なのはその違いがどこまで実走に影響するか、です。
きっとオフロードを走る楽しさはトップストーンCの圧勝でしょうが (そもそもRIDE 3000でグラベルに入る度胸はありません)、オンロードの気持ち良さはロードバイクにどこまで差をつけられてしまうのか?繰り返しになりますが、吉尾がどうしても気になってしまうのはそこなんですよねえ。
ひとくちに舗装路といっても、路面の状態はまさにピンキリ。荒れた路面では安定性がトータルスピードの底上げにつながるかもしれませんし、重いとは言ってもアルミロードのエントリーモデル程度ですから、平坦路ではそれほど違いはないのかも?
次回はロングライドとヒルクライム、同じコースを2台のバイクで走ってみたフィーリングの違いに迫ってみたいと思います。
おまけ
トップストーンCの新旧モデル比較
違いといえば、吉尾のトップストーンCは初期型の「RX2」グレード。フレームや足回りは現行の「5」と同じですが、グラベルコンポの「GRX」がデビューする前のモデルなので、ロードコンポがアセンブルされています。
【スペックの相違点】
年式 | 2021年(現行) | 2020年(初期型) |
STI | GRX600 | アルテグラ R8000 |
Fディレーラー | GRX800 | アルテグラ R8000 |
Rディレーラー | GRX 812 | アルテグラRX |
ディスクブレーキ | GRX400 | アルテグラ R8000 |
ディスクローター | RT64 | RT54 |
クランク | OPIスパイダー | FSA 4アーム |
シートポスト | アルミ | カーボン |
乗り方はオンロードメインになるので、ロードコンポで組まれている初期型の方が、自分にはマッチしているのかもしれません。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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