【キャノンデール・トップストーンカーボンのインプレ①】ロードバイクとグラベルバイクは何が違うのか?(スペック編)

グラベルバイク

半ば発作的に購入してしまったニューバイク 「キャノンデール・トップストーンカーボン」(以下トップストーンC)。

すでにロードバイクは持っているけれど、できればグラベルバイク1台で、舗装路のロングライドからライトなオフロード遊びまでをまかないたいんですよね。置き場所とかメンテとか、バイクの「多頭飼い」は自分には持て余してしまいそうなので。

そこで気になるのが「オンロードでの気持ち良さ」。身近に未舗装が少ない環境では、グラベルバイクといえども舗装路の走行感はとても重要。トップストーンCはスピード重視のレーサーモデルで、グラベルバイクの中ではロードバイク寄りのキャラクター。とはいえやっぱり「餅は餅屋」で、舗装路ではロードバイクに大きく水を開けられてしまうのでしょうか?


↑グラベルバイクの中では「走り屋」っぽいルックス

今回はそんな視点で、ロードバイクとグラベルバイクを比べてみたいと思います。まずは、ジオメトリーやスペックなど定量的な違いを確認してみます。


↑同じカーボンバイクでもフレームの違いがはっきりわかります

トップストーンCはみっちりとしたフレームデザイン

トップストーンCと比較するロードバイクは、4年間乗り続けた「メリダ・RIDE 3000」。もともと石畳レース用に開発されたエンデュランスモデルなので、ロードバイクの中ではグラベル寄りともいえます。「ロードバイクに近いグラベルバイク」と「グラベルバイクに近いロードバイク」とではそんなに違いを感じられないのかもしれないなと思っていました。


↑RIDE3000の赤いフレームは修理までして乗り続けたお気に入り


↑くの字形のトップチューブと大胆に長いヘッドチューブ、そしてコンパクトなリヤ三角がアイデンティティ

それでも2台を並べてまじまじと眺めてみると違いがよくわかります。バイクフレームは前後2つの三角形で構成されていますが、どちらの三角形もトップストーンCの方が明らかにコンパクトでギュッと詰まった感じがしませんか?一般的に空間が少ない高密度な構造ほど強度が高くなります。未舗装路を走ったり、荷物をたくさん積んだりするためには、たとえ「レーサー」といってもグラベルバイクは頑丈さが優先されるのでしょう。

加えて、ブレーキの違いもフレーム設計に影響しているのかもしれません。ディスクブレーキはリムブレーキ よりもフロントフォークやリヤ三角の強度を上げなくてはならない、と聞いたことがあります。


↑トップストーンCは160ミリローターの油圧ディスクブレーキ搭載

小柄な吉尾にはスッキリとしたRIDE3000の方がマッチするのかもしれないけれど、本人的には、トップストーンCのデザインやボリューム感がとても好き。まあ、ほとんど見た目に惚れて買ってしまったようなものですからねぇ。


↑BB周りのボリューム感はトップストーンCのほうがモリモリしているけれど……


↑ヘッドチューブは茶筒のようなRIDE3000に対してコーク瓶のようなトップストーンC。ただ、接合部分の造形は真逆で、と意外と対照的な2台


↑RIDE3000のリヤ三角はロードバイクにしてはコンパクトですが、サスペンション構造をもつトップストーンCはさらに小さい

トップストーンCのジオメトリーは前後に長く左右に広い

見た目の印象をフレームの数値でも確認していきましょう。まずは前後のジオメトリ―。どちらもリーチ(BB中心からヘッドチューブ上端中心までの水平距離)はほぼ同じですが、トップストーンCのほうがシートチューブが寝ている分、サドルとヘッドチューブの距離が離れます。

RIDE3000のポジションをトップストーンCで再現しようとすると、ステムを短くしたり、リーチの短いハンドルに交換したりする必要がありそうです。


↑とりあえずステムを2cm短くしています

あと、おそらくですが、ホイールベースもトップストーンCのほうが長いので、全体的に車体がロングになっているはず。吉尾はバイクを2階の部屋で保管していますが、上げ下ろしの際に階段の踊り場を通りにくくなってしまいました。

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