【気になるグラベルバイク4】初めての1台に!税込10万円台のグラベルバイク10選

グラベルバイク

季節は初夏!自転車趣味をスタートするには絶好のシーズンです。しかし世間は値上げラッシュの真っ只中。スポーツ自転車業界も例外ではありませんが、今回はそんな中でも手が届きやすいエントリークラスのグラベルバイクにスポットをあててみました。大切な「最初の1台」に悩むビギナーの方にも、バイク選びのお役に立てれば幸いです。

最初の1台にグラベルバイクをおすすめするたったひとつの理由

月並みですけど、やっぱりグラベルバイクの「多様性」を推したいと思います。吉尾自身、グラベルバイクに乗り始めて改めて実感したことが「自転車はタイヤが大切」。自転車の乗り味はタイヤ幅と空気圧の組合せで大きく変わります。その自由度が高い自転車がグラベルバイクなんです。


↑ホイールとの組合せでロードバイクからMTBライクな太さまでに対応

スポーツ自転車にはさまざまなタイプがありますが、最初は「ロングライドしたい」とか「山道を走りたい」とかなんとなくのイメージで、ロードバイクやマウンテンバイクを選ぶことがほとんどだと思います。自分好みの楽しみ方が見えくるのは、「とりあえず」で乗り出してみた後だったりするのがスポーツバイクあるあるです。


↑吉尾もオンロードからオフロードへ向かいつつあります

ロードというには重く、MTBほどの走破性もないグラベルバイクは「帯に短しタスキに長し」なんて揶揄されることもあるけれど、個人的にはそのどっちつかずなポジションこそ初めての1台にピッタリなのではないか?と、自分で乗り始めてからそう思うようになりました。

舗装路と未舗装路どちらにも最適化「されていない」からこそ、1台の自転車でいろいろ試せるのがグラベルバイクならではの強み。その中で、もっとも不足感を感じるシチュエーション=求めている自転車ライフという考え方です。

「やっぱり軽やかにヒルクライム したい!」なら軽量を極めたロードバイク、「走りより行った先で楽しみたい!」ならe-bike、という具合に自分の最適解を見つける入口として、吉尾はグラベルバイクをおすすめします。もちろん、そのままグラベルグラインダーになっちゃう道もありますよね!


↑極めればグラベルバイクでもこんなところを走れちゃう!らしい……

「初めての1台目線」で選ぶ10モデル

スポーツ自転車は総じて高価です。エンジン付きのオートバイの価格を見て「こんなに安いの?」と感じるほど。高価なモデルは走りもステキですが、お試しとしては腰がひけてしまうのも事実。そこで今回はひとつの目安として10万円台のグラベルバイクをピックアップ。

クラス分けが確立しているロードバイクやMTBは、価格で切ると各ブランドのスペックはほぼ横並びになりますが、モデルごとにコンセプトが異なるグラベルバイクはエントリーモデルでもそれぞれが個性的。

ある意味、カーボンフレームのボリュームゾーンである30万円台クラスよりもバリエーション豊富です。もちろん、全てのグラベルバイクを網羅できているわけではありませんが、できるだけ特色のあるモデルを集めたつもりです。

独断と偏見のおすすめ度NO.1
ジェイミス・レネゲードS3

↑画像は同じフレームのS4

上限一杯の価格ですが、コストパフォーマンスはかなり高いクロモリフレームのグラベルバイク。シフトは10速、フォークはカーボン、そしてブレーキは油圧ディスクとエントリークラスの中では最高スペックです。

フレームに使われている「レイノルズ520」とはイギリスの名門レイノルズ社が自社品質基準で生産しているクロモリパイプのひとつ。自転車ではもっとも一般的に使われる普及クラスの鋼材で、剛性よりもしなりを重視したタイプです。普及品とはいえブランドとナンバーがついている分、クオリティが保証されているという安心感があります。ちなみに520は台湾生産品。中身は同じでもイギリス製は525となります。

アルミフレームが好みなら
GT・グレードアロイエキスパート

ジェイミスと同じくMTB出身のアメリカブランド「GT」。価格とスペックもほぼ同じですがフレームはアルミです。トリプルトライアングルというディテールが特徴的。

国内メーカーの安心感
ネスト・ガベル

コンポは9速、ブレーキは機械式ディスクと価格相応のスペックながら、あのコーダブルームのホダカ社製です。今回のランキングでは唯一の国内メーカーですから、エントリークラスでも安心のクオリティ。そういえば、安田大サーカスの団長が激推ししてましたね。

バイク担ぎに憧れる方へ!
フジ・ジャリ1.7

フォークがクロモリ製なので、若干の割高感があります。が、ジャリならではの装備として見逃せないのはトップチューブ下のシリコンパッド。急斜面や小川を担いで渡るガチなアドベンチャー志向の方におすすめです。頑丈なクロモリフォークは、壊れにくさを考えた「あえて」のチョイス?

MTB寄りのキャラが出色
マリン・フォーコーナーズ

「デザイン性に優れ、軽量で、長く乗れるバイクを作る」というコンセプトにこだわるアメリカ・カリフォルニア発のブランド。フロントシングルがトレンドのグラベルバイクに、なんとフロントトリプルをぶつけてくるユニークさ!MTBライクなフレームも目を惹きますね〜

トレックになくてもスペシャにはある
スペシャライズド・ディバージュE5

モデルチェンジに伴う値上げの中でも10万円台のラインナップを死守してくれたスペシャライズド。コンポは8速、ブレーキは機械式とやや割高感は否めないものの、この価格でスペシャを所有できる喜び!

見た目に反してロード寄りの味付け
メリダ・サイレックス 100

以前ほどリーズナブルではなくなってきた台湾勢ですが、メリダのグラベルバイクには10万円台が健在。サイレックスといえば積載性を高めた大きな前三角(というより台形!)が特徴のアドベンチャーバイク。ですが、このモデルはロードバイク的ハイギヤードコンポがアセンブルされているので、オンロードメインで走りたい方向けの1台と言えるでしょう。

2×なら最高!
キャノンデール・トップストーン4

マイクロシフト社のコンポながら10スピードのドライブトレインで15万円を切るお値段は魅力的。トップストーンオーナーとしては推しまくりたいのですが、よくよくみたらフロントがシングルなんですね。ブレーキも機械式だったり、10速なのに価格を抑える工夫が詰まったキャノンデールらしいモデル。ただ、フロントシングルは初めての1台としてはちょっと使い勝手が悪いかな、と思いこのランキングになりました。

スラム11速×油圧ディスク
ヴィータス・サブスタンスVRS-1

今回のラインナップでは唯一の11速。しかもスラムのコンポを味わえる!フォークはカーボン、ブレーキは油圧ディスク。ホイールは650Bを採用し、デフォルトで47mmの太タイヤを装着。スペックはエントリークラスを超えているけれど、ヴィータスは後々の相談ができない通販ブランド。初めての1台として考えるとおすすめ度合いはやや低め

意外とふつう
キャニオン・グリズル6

ミドルクラス以上は圧倒的な低価格を見せつけるキャニオンも、エントリークラスのプライスは度肝を抜かれるほどではありません。10速・カーボンフォーク・油圧ディスクと上位のスペックですが、やはり、初めての1台は通販ブランドではなく、頼れるショップで購入されることをおすすめします。

【10万円台グラベルバイク比較表】

ブランドジェイミスGTネストフジマーリンスペシャライズドメリダキャノンデールヴィータスキャニオン
モデルレネゲイドS3グレードアロイエキスパートガベルジャリ1.7フォーコーナーズディヴァージュE5サイレックス100トップストーン4サブスタンスVRS-1グリズル6
価格19.9万円19.6万円14.0万円14.9万円13.8万円16.0万円16.9万円14.3万円14.4万円16.9万円
フレームクロモリアルミアルミアルミクロモリアルミアルミアルミアルミアルミ
Fフォークカーボンカーボンカーボンクロモリクロモリカーボンカーボンカーボンカーボンカーボン
コンポGRX400ティアグラソラソラソラクラリスクラリスマイクロシフトスラムGRX400
変速数2×102×102×92×93×92×82×81×101×112×10
ブレーキ油圧式油圧式機械式機械式機械式機械式機械式機械式油圧式油圧式
ホイール700C700C700C700C700C・650B700C700C700C650B700C・650B
タイヤ幅37㎜37㎜38㎜38㎜42㎜38㎜38㎜37㎜47㎜45㎜
重量NA10.4Kg11.0Kg11.9㎏13KgNANANA10.3Kg10.7Kg

パーツのグレードアップを織り込んだチョイスも

「もっと予算あるぜ!」という太っ腹な方でも、あえてのランクダウンはアリだと思います。
ミドルグレードまでの完成車はどうしてもホイールが今ひとつ。一方で走りのグレードアップに効果が高いパーツはタイヤ→ホイール→コンポ→フレームの順だなんて言うプロの方もいます。予算MAXでミドルグレードを手に入れるよりも、ホイールを良いものに替える前提でこのクラスを選んでみるのも賢い選択かもしれませんよ。

↑吉尾は650Bの太タイヤを試したくなりました

吉尾エイチでした。m(_ _)m

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