【700Cと650Bタイヤ乗り比べ】グラベルバイク×ロードプラスタイヤが楽しすぎる件

チューブレスタイヤが好き!

グラベルバイクのウリのひとつはロードバイクよりも太いタイヤが履けること。完成車のデフォルトホイールは、ほとんどのモデルがロードバイクと同じ700Cサイズですが、タイヤ幅は40〜50mmまでOK。

ホイールを700Cよりひと回り小さい650Bに換えれば、もっと太いタイヤを使うことができます。特に650Bホイールと47mmタイヤの組合せは「ロードプラス」なんて呼ばれていて、オンオフ両用のグラベルバイクにおすすめされていたりします。

初期型トップストーンのタイヤキャパシティは700Cで40mmまで、650Bで48mmまでとなっていますので、どちらのホイールもほぼMAXサイズで乗り味を比べてみました。「ロードプラスって実際どうなの?」と気になる方のお役に立てば幸いです。

700Cはパナレーサー 、650BはWTBをチョイス

サイズ違いのインプレをするなら、タイヤは同じ銘柄にした方が良いのだとは思いますが……そのあたりは大人の事情をおくみ取りいただけるとありがたいです。あと、650Bを前後でモデルを変えているのは、初期型トップストーン・レフティへのオマージュ。効果のほどはわからないけどなんだかカッコ良さげじゃないですか?

タイヤスペック

ホイールサイズ700C650B(前)650B(後)
タイヤ幅実寸40mm47mm47mm
ブランドパナレーサーWTBWTB
モデルグラベルキングベンチャーバイウェイ
重量実測325g570g532g
トレッドスリックセミノブセミスリック


↑グラキン(右)の幅表記は38Cですが実寸はほぼ40mmでした


↑前輪に細かいノブのベンチャーを配してオフロードでのハンドリングを向上している?

↑無印のグラキンは軽さが魅力

↑ロードプラスを提唱したのがなにを隠そうアメリカのタイヤメーカーWTBです

650Bのロードプラスはグラベル・ポタと相性バツグン!

ロードプラスの一般的な比較は、同じ外周の700C×30mmと語られることがほとんど。今回はさらに大きな700C×40mmが比較対象なので、両者の違いが余計に強調されてしまったようです。

漕ぎ出しの重さは意外と気にならない

実はどちらのホイールも重量はほぼ同じ。タイヤ自体の重量差が1本で200g以上もありますから、「さすがにズッシリくるかなあ」と。しかし、舗装路で漕ぎ出してみると「あれ?むしろ軽い?」。

よく考えてみたら、700C×40mmよりタイヤの外周が小さくなったことで、重さのハンデを相殺してくれたみたい。常用ギアが1枚上がった感じです。その分、登坂のシフトに余力ができたってことで、フィジカル不足の吉尾には嬉しい誤算。


↑ロードプラス仕様のボリューミーなルックスもお気に入り!

ハンドリングは明らかにクイック

700C× 40mmは70mmのショートステムにしていてもゆったりめのハンドリングでした。一方、ロードプラスではオンロードでフラフラしちゃうほど敏感になって、まるで別のバイクのよう。ただそれがダメかというとそうではなくて、オフロードでは笑いが込み上げてきちゃうほどバチっとハマるんです!


↑深い雨溝が走るコンディションでも安心感があります

「使い切れるちょうど良いサイズ感」とでも言いましょうか?ロードプラスの方がバイクを自在に動かせるのでめっちゃ楽しい!自分がうまくなったように思えて、これまで躊躇していたトレイル風のシングルトラックにも突入できるようになりました(走れるとは言ってない)。

機材って性能の良し悪しだけでなくて、自分のフィジカルやテクニックとの相性も大切なんですねえ……今さらながら再認識。650Bホイールを使ってみて、吉尾の体格や技術では700C× 40mmのデカい車輪を持て余していたのだとわかりました。


↑パッと見はそんなに変わらないようにも感じますが

エアボリュームは正義

オフロードがさらに楽しくなったのは外径のコンパクトさだけではなくて、太幅がもたらすクッションとグリップのおかげでもあります。未舗装路の登坂もなんとなくラクになった気がするし、ギャップを越える時のガチガチ感も多少は和らいだような……このあたりはプラシーボの範疇かもしれませんが。

そして。オンロードのプラスタイヤはある意味で”無双”です。空気圧をうまく設定すれば、リムと地面の間に小さなサスペションが生まれます。言葉にすると「コクコク」という感じに働いて、ロードバイクのときにはドキドキしていた障害物もなんなく蹂躙していく力強さがステキ。


↑こんな継ぎ目もヘッチャラ!

オンロードの巡航速度は▲10%くらい

べた褒めのロードプラス規格ですが、個人的に唯一のデメリットだと感じているポイントは平地の巡航速度。700C× 40mmに比べたら小径となるため慣性が働きにくく、太幅をゆえの空気抵抗や路面との摩擦、そして低圧ゆえのパワーロスなどなど、ネガワードを探せばいくらでもヒットします。実際、吉尾の脚力では30km/hオーバーの巡航がキツくなりました。距離を伸ばすことに集中するなら700C× 40mmの方がおすすめです。


↑登坂は小径効果で思っていたよりクルクル登ります(速くはなりません)

心地よさのキモは空気圧!

ロードプラスに限らず太幅タイヤに共通して言えることかもしれませんが、空気圧の高低で乗り味が劇的にかわります。700C× 40mmでもある程度はそうなんですけど、ロードプラスの650B×47mmはタイヤを履き替えたかのような違いを感じます。

高圧(といっても3.0BAR程度)に設定すれば、苦手な巡航もだいぶ転がりが良くなりますし……ただ、かなりゴツゴツと突き上げるようになるから、正直、乗っていて楽しくはないです。

↓ライド中の空気圧調整には電動ポンプが大活躍!

なので、目下のところは転がり感と乗り心地の良さのバランスを探る日々です。ロードプラスの空気圧調整は究道的な面白さがありますね。

↓スラム の空気圧サイトは参考になりますよ
https://axs.sram.com/guides/tire/pressure

グラベルバイクにおすすめなのはどっち?

当初の目論みはライドによってホイールを使い分けるつもりでしたが、交換するたびにディスクブレーキの調整をしなくてはならないという想定外の事態が発生。たびたび手間をかけるのは億劫なので、どちらかをメインのホイールにしたいと思います。

↓リムブレーキの手軽さがあれば……

これまで書いてきたとおり、吉尾は650Bのロードプラス規格が気に入りました。オフロード走行を楽しみにオンロードをつないで50〜80km程度の距離をのんびり走るグラベル・ポタ。道すがら、気になる場所やコトがあるたびにストップゴーを繰り返すような乗り方には、取り回しの良いロードプラスのフィーリングがぴったりハマります。700Cは同じコースを走るにしても「なるべく止まりたくない」感じ。

月並みですけど、どちらのホイールがマッチしているかは、ライドの楽しみ方や乗り手の技量次第になるんです、やっぱり。最近のグラベルバイクはタイヤクリアランスがさらに広がって、700CホイールでもMTB並の太タイヤを履けるモデルがあります。自分と相性の良いサイズ感をいろいろと試してみると、グラベルバイクがもっと好きになること間違いなし!です。

吉尾エイチでした。m(_ _)m

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