乗り心地の良さが気に入ってチューブレス(TL)タイヤ&ホイールを使い続けて2年以上になります。使い始めた時は、TLのロードバイクタイヤって数えるほどしかありませんでしたが、2年の間にタイヤ事情は随分と変わりました。
↑吉尾はシマノ・WH6800ホイールとIRC・フォーミュラプロRBCCタイヤを愛用中。どちらもTL仕様です。
特に最近では 「チューブレス・レディ(TLR)」というワードをよく見かけるようになりました。なんとなくですが「TLは今いっちょだけどTLRタイヤは良いよね!」というムードも感じてしまって、TL派としては大いに気になっていたりするのです。そこで今回は、ズバリ「TLとTLRの違い」についてまとめておこうと思います。
チューブレスタイヤのメリット・デメリットについてはこちらの記事をどうぞ!
>>【IRC・フォーミュラプロRBCCチューブレスのロングタームインプレ】ロードバイク用チューブレスタイヤのメリット・デメリットをまとめてみた | 凪ロード
「レディ」の分かれ道は気密性の違いだった!
タイヤとホイールどちらにも、TLとTLRは存在します。インナーチューブがいらないのは共通ですが、「シーラント剤が必要なタイヤとリムテープが必要なホイールがTLRです」。それだけでは、なんのこっちゃ?という感じですから、もう少しだけ説明させてくださいね(^^)
タイヤにおけるTLとTLRの違い
TLタイヤとTLRタイヤは、その内側とビードのつくりが異なります。TLは内側全面に “エアシール”が張られています。さらにビードの形状もリムにしっかりはまり込む形状をしています。この2つのおかげで、インナーチューブがなくてもタイヤの空気が漏れないようになっています。
↑エアシールを傷つけないように、タイヤレバーはTL専用品の使用が推奨されています
一方、TLRはエアシールが無く、ビードの形状もクリンチャー並みに着脱のしやすさを優先しています。つまり、TLに較べるとタイヤとリムの間にスキマができやすい。そのままでは空気が漏れてしまうので、スキマを埋める「シーラント剤」を注入することが前提となります。
TLタイヤのデメリットのひとつが着脱のしにくさ。TLRはシーラント剤が気密性を高めてくれる分、TLよりもビードを柔らかくできるから着脱しやすい。そこが評価されているポイントです。
ホイールにおけるTLとTLRの違い
タイヤと同様に、TLホイールも気密構造がキモ。ビードとガッチリ噛み合うリム形状とニップルホールをなくして空気漏れを極限まで減らす工夫がなされています。
TLRホイールと謳っているのは、このニップルホールが空いているモデルが一般的。当然そのままでは、空気はだだ漏れですから、チューブレスとして使う場合は専用のリムテープでニップルホールを塞ぎます。
というわけで、TLとTLRの違いはタイヤ・ホイールどちらも気密性の違いということになります。着脱がしにくいというTLタイヤのデメリットを、シーラント剤を活用することで改善したタイヤがTLRというワケです。(TLタイヤの着脱はそんなにタイヘンじゃない場合もあります)
>>【チューブレスタイヤの交換方法:前編】取り外しだけなら意外とスムース!タイヤレバーは専用品を… | 凪ロード
そうそう、タイトルに対する自分なりの答えはこうです。「レディ」の直訳は「準備・用意」、意訳すると「(クリンチャーとは違って)チューブレスタイヤとしても使えるよ」ってところでしょうか?
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