テンションメーターがあると自信を持ってニップルを締め込める
スポークを張っているニップルは、自然と緩むことはあっても、締まることはないそうです。なので、「振れ取り作業=ニップルの締め込み」と決めています。
その際、とても頼りになったのがテンションメーターでした。締めるたびに計測しておけば、張りすぎでスポークを傷めることもありません。結果的にわかったことは「2ミリの振れを収めるくらいでスポークテンションは大して変わらない」ってこと。わかってしまえば「だよねー」ですが、ビギナーにとってはそういうモノサシを自分で学んでいくことがなによりも大切なのではないかと考えています。
↑作業前にはニップルの滑りを良くするオイルを一滴
今回は、ブレイテッドスポークホルダーも新調してみましたよ。今までのレンチ型からリングタイプへ。スポークを保持する部分がより長くタイトなのて、作業効率があがりました。リングの穴の中に指をかける使い方も吉尾にはあっているようです。
フリーの微かな異音はグリスアップで解決
スポークのあとは、フリーのメンテナンスです。RP-38はシールドべアリング仕様だから、シマノのホイール(カップ&コーン方式)のようなグリスの打ち替えや玉押し調整は必要ありません。そのかわりというわけではないけれど、フリーには定期的なグリスアップが必要です(逆にシマノのフリーは交換対応)。
最近になってホイールを空転させると微かな異音が混じるようになりました。フリーのラチェットの音が「カチ」だとすると、通常の空転は「カチカチカチ……」。今の状態は「カチギィカチギィカチギィ……」という具合。ラチェットのスプリングが縮む際にキシミ音を発するみたい。この辺りの対策も含めて、フリーのオーバーホールをしてみたいと思います。
RP-38のフリーの分解方法
フリーの分解には、5ミリのアーレンキーを2本と10ミリのアーレンキーが必要です。まずはハブの両側から5ミリのアーレンキーを差し込み、反時計回りで緩めます
反フリー側が緩むので、これを外すと内部に10ミリのアーレンキーを挿せるようになっています。反時計回りに緩めると、今度はフリー側のボルトが外れます
そして、フリーボディを外側に引き抜くと、ラチェットやシールドベアリングなどにアクセスできます。
グリスアップのポイント
フリーに残っている古いグリスは浸透力と潤滑性を考えてラスペネで洗浄、ホイール側のカップ部は汚れをウエスで拭き取った後で、どちらもグリスアップ。シールドベアリングのグリスを溶かしてしまうことがあるので、パーツクリーナーの直接噴射は避けたほうが無難です。
分解の工程を逆に辿って組立てたら、ホイールを空転させてグリスをなじませます。もくろみどおり異音が消えてくれたので、心安らかな年末を迎えられそうです。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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