インスタを眺めていたら広告でちょっと面白いものを見つけました。折りたためるヘルメットですって!
自転車用では「世界初」らしい
デンマーク発のニュートンライダー・ヘルメット。クラウドファンディングの説明はかなりの情報量です。
・世界初の折りたためる自転車ヘルメット
・衝撃を受けた後でも継続使用可能
・世界一薄い
・US規格CPSC、EU規格EN1078(CE規格)準拠
・セミソフトでピッタリフィット
・NFCチップ内蔵
・ソフトバイザー付き
一番の特徴はなんといっても折りたためること。独自の特許を取得済みの特殊構造でかなりコンパクトになるようす。防災用や工事用ヘルメットにはあるけれど、確かに自転車用は見かけたことがありません。
伸縮する薄い帽体は良いかも!
アタマの形がまんまるなのでヘルメット探しには苦労する吉尾。「ピッタリフィット」の謳い文句には興味深々です。どうやら分割された帽体パーツの継ぎ目が伸び縮みするみたい。おまけに帽体自体が薄いので、いわゆるキノコヘッドになりにくいところも良さげです。サイズを端折ることなく、SMLの3サイズをキチンと用意しているところも好感が持てます。
ターゲットは「かぶらない派」かしら?
好みが分かれそうなデザインながら、クラウドファンデングではかなりの人気アイテム。4月中旬時点で目標額の8倍をマークし、まだまだ伸びそうな勢いです。我々のような趣味ではなく、通勤や街乗りなど移動手段として自転車を使う方にウケているのかもしれません。
というのも、そもそもそういう方々はヘルメットの着用率が非常に低い。自転車ヘルメット委員会(そんな団体があるんですねえ!)が行った調査によると着用率は全国平均で1割程度なのだとか。裏を返せば、自転車ヘルメット市場は”伸びしろ”だらけ。マーケティングが刺されば市場を席巻できる可能性があるわけです。
コロナ前の別の調査では、ヘルメットをかぶらない主な理由は「着用が面倒」「義務化されていないから」「必要性を感じない」と言ったところ。もしその「面倒」の中に、かさばるから持ち運びが面倒という意味合いも含まれているのなら、折りたためるヘルメットはユーザーの負を解消することで、着用率のアップが期待できるアイテムと言えます。
自転車の事故はヘルメットを正しく着用することで、死亡割合が4分の1に減少することが報告されていますから、着用率を底上げするかもしれないニュートンライダーには、社会課題の解決にもつながるポテンシャルがあります。
ホビーサイクリストにはやや微妙
吉尾のヘルメットもそろそろ「賞味期限」と言われるの3年を迎えます。経年劣化を気にせず使えるこんなタイプも良いね!と思ったけれど、趣味でスポーツ自転車に乗る我々にとってはヘルメットを被ることはすでにデフォルト。「未だに進化していない」と表現される従来型のハードシェルヘルメットをニュートンライダーに替えるメリットはあるのでしょうか?
折りたたみ機能はあるに越したことはないけれど、そもそもライドの際はバッグ類を身につけませんから仕舞う先がありません。重宝するのは輪行の時くらいでしょうか?むしろ、個人的に気になるポイントは重さと通気性です。衝撃を受けても使用できる構造とはいえ、約600gはちょっと重すぎる……少なくともロングライド向きではありません。
通気性については全く未知数。常識的にはエアホールがないので熱がこもりそうに見えます。ニュートンライダーのQ&Aには「通気性が高い生地を使用しています。通常のEPSヘルメットのように断熱されていて通気孔が必要なヘルメットとは異なります。 しかし、非常に暑い日には他のヘルメットと同じように蒸れてしまうことが予想されます」とありますが、感じ方には個人差もあるので、こればかりは1度試してみないことにはなんとも言えません。
ニュートンライダーは新機軸のヘルメットとして確かに魅力的。今まで被らなかった人達には刺さるところがありそうです。ただ、いちホビーサイクリストとしてはちょっと違うかなあ、という印象。重さや通気性もそうですが、長持ちしすぎるのも良し悪しなんですよ、実は。賞味期限があるからこそ新しいヘルメットを買い替える「必然」が生まれるわけですからね!
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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