先日お邪魔した多目的フロートレイル「トレイルアドベンチャー・よこはま」で、ハイグレードのMTBに試乗しました。普及グレードのレンタルバイクとは、素人の吉尾でもはっきりとわかるほどその違いは歴然。あまりにも素敵なフィーリングにそのまま「お持ち帰り」したくなりました(それは犯罪)。というわけで今回は、初めてのMTBインプレをお届け!
トランジションバイクスって?
ロードバイクオンリーのブランドがヨーロッパにあるように、アメリカやカナダにはMTB専業ブランドが結構あるらしいですね。トランジションバイクスもそのひとつ。2001年に米国ワシントン州ベリンガに生まれた下り系のバイクを得意とする小さなバイクブランドなのだそうです。もちろん、吉尾は知りませんでしたが、先鋭的なレースバイクではなく、誰にでも扱いやすいく、乗るのが楽しくなるバイクづくりが特徴。
スパーは軽量なオールラウンダー
試乗させていただいたのはスパーというカーボンモデル。前後にサスペションを持つフルサス仕様で、ダウンカントリーというジャンルに分類されます。
MTBはさまざまな競技や遊び方があって、バイクもそれぞれに最適化されたモデルが存在します。素人の理解としては大きな分類が4つ。クロスカントリー・トレイル・エンデューロ・ダウンヒルです。後になるほど下りに特化していくため、走破性アップと引き換えにバイクが重くなる、というのが一般的な傾向ようです。
そんななかで、スパーは登りに強いクロスカントリーをもう少しダウンヒルに振ったスペック。軽量なのに下りもイケる、というオールラウンダー的なポジションなのだとか。
SPURの特徴
①軽い
重量がかさむフルサスバイクなのに、車重は10kg台とMTBとしては軽量なカーボンバイク
②電動コンポ
ドライブトレインはスラムのX01イーグルAXS。個人的には電動コンポ初体験!
③ドロッパーシートポスト
ダウンヒルバイクのデフォルト装備。SPURにもバイクに乗りながらサドル高を調整できる機能付き。なんとこちらも電動。
④29インチホイール
ダウンヒルでは走破性の高い大径ホイールが主流なんですって。
レンタルバイクはコナ・ユニットX
MTBにはほとんど乗ったことがありませんから、実走のインプレはその日レンタルしたバイクと比較した感覚的なものになります。
トランジションバイクスはアメリカのブランドですがコナはそのお隣のカナダ。ユニットXはサスペションのないクロモリ素材のリジットフレームに27.5インチのセミファットタイヤを組み合わせた遊び系モデルです。
サクサク登れて、勝手に下ってくれるチートなバイク
漕ぎ出してまず驚いたのがスパーの「登りの軽さ」。ひとこぎの進み具合がユニットXとはまるで違うように感じました。軽い車重とリヤサスのトラクションのおかげなのだとは思いますが、個人的にはドロッパーシートポストが気に入りました。
ユニットXはダウンヒル重視の低めのシート高に固定されていたので、登りがめっちゃ漕ぎにくい。ドロッパーでシート高を上げてしまえば、ペダリングの効率が段違いでアップ。これは便利ですね!
お待ちかねの下りは、もう、全然ベツモノでした。バイク自体が勝手に下って、勝手に飛んで、勝手に曲がる感じ。自分が一気に上手くなったように錯覚できます。単純にスパーの性能がフロートレイルにはオーバースペックなだけなのかもしれませんが、リジットのユニットXに比べたらフルサスバイクはめちゃくちゃスムース。
例えるなら、ガタガタしながら下っていくユニットXは「うひょ、ひょ、ひょ」。スパーは「うひょーーー」って具合に一気いけちゃう。カーブの曲がり方もまさに「スパーッ」……うーむ、なんだかよくわからないインプレになってしまったので、詳しい方の解説をリンクしておきます。吉尾がお伝えしたかったことが全て語られています!
冷静に考えると、スパーの値段はユニットXの6台分ですから違うのは当たり前。しかし、全くの初心者でもそれがハッキリわかるということは、ロードバイクよりMTBの方が機材の恩恵って大きいのでしょうか?いずれにせよ、スパーの気持ち良さを当分忘れられそうにないことだけは確か。無意識にMTBのラインナップをググり始めている自分が怖いです。これは困ったぞ……
おまけ
次回はトップストーンでチャレンジしたい!
そんな思いを振り払うために、レンタルしたユニットXの話を少し。リジットだからダメだったのかというと、実はそんなことはなく、グラベルバイクでフロートレイルを走る疑似体験をしたようなものだポジティブに捉えています。
とはいえ、ユニットX は27.5インチホイール=650Bホイール+2.8インチ(約70ミリ)タイヤ、吉尾のグラベルバイクはホイールを650Bに換装してもタイヤは48ミリ幅が限界。はるかにエアボリュームがあるユニットX でも、ハンドルにくる振動はかなりのものでしたから、グラベルバイクではいったいどんなフィーリングになるのかしら。
わずかな救いは、トップストーンに(リヤだけ)サスペション機能があることですが、トラベルはわずか30ミリ、屁のつっぱりにもならないのかも……。スタッフさんに聞いてみたら「全然走れちゃいますよ!」とさらり。シクロクロスやグラベルバイクで楽しむ方も結構いらっしゃるのだそうです。吉尾も次回はトレイルアドベンチャーよこはまにマイバイクを持ち込んで、MTBへの物欲を昇華させてみたいと思います!
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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