【ロードバイクのトルク管理:その1】締め付けトルクと最適トルクレンチ選び

カーボンバイクのメンテナンス

前回の記事でトルクレンチの導入を宣言したものの、実はなにを選んだら良いのかワカリマセン。工具はキライなほうじゃないので(むしろ大好物!)興味はあったのですが、“トルクレンチ=プロ”的なイメージが強くて「中古のアルミフレームに使っちゃうなんて恐れ多いのではないだろうか?」と、なんとなく腰が引けていたのですσ(^_^;)


↑RIDE3000はシートポストもカーボンっす(^^)

でも、トルク管理が大切なフルカーボンの「メリダ・RIDE3000」には必要不可欠な工具。“大手を振って”トルクレンチについて調べてみました。

◆トルクレンチって何種類もあったのね^ ^

そーなんです。一口にトルクレンチといっても、調べてみると結構な種類があるんですねえ。それぞれ異なる用途に使われるのだけれど、ロードバイクのメンテナンスに良さそうなタイプは、4つほどに絞られました。

・ プレセット型

自転車用のトルクレンチとしては、もっともポピュラーなタイプ。持ち手のダイアルで設定したトルクに達すると、 「カチン」と音で知らせたり、首の部分が折れた感触で伝えてくれる

・ プレート型

ロードバイクのメンテナンスでは、このタイプの簡易型が使われることが多い。直接メモリを読んでトルクを確認します。構造が単純なので安価。

・ デジタル型

プレセット型とプレート式のいいとこ取りしたのがこれ。トルクは液晶画面とボタンで設定し、音と光で知らせてくれる。直感的だから、初心者でも使いやすいと思うけど、お値段もなかなか^ ^

【2020.8.5追記】
初心者でもカンタンにトルク管理ができる!おすすめデジタルトルクレンチはこちら↓

>>【おすすめデジタルトルクレンチ(新商品追加版)】ロードバイクのメンテナンスにぴったりのモデルはどれかしら? | 凪ロード

・ 空転式(ドライバー型が多い)

規定のトルクに達すると空回りし始めるしくみ。勢いあまって締めすぎちゃうリスクがない。

◆カーボンフレームに関わるトルクは1~10N・m

トルクレンチは、設定できるトルクの範囲がモデルごと別々です。1~12N・mのものもあれば、20~100N・mなんて機種もあります。ロードバイクにマッチしたものを選ぶために、使われているネジのの規定トルクをまとめました。主に シマノさんのマニュアルから引用しています。

●ロードバイクの締付けトルク表

カーボン
取付
トルク値
(N・m)
ステム
クランプ部
~6.0
ステム
コラム部
5.0-8.0
ヘッドキャップ1.0-2.0
サドル台座9.0-10.0
シートポスト
クランプ
~6.5
ブレーキ8.0-10.0
ブレーキシュー5.0-7.0
ケーブル6.0-8.0
Fディレイラー
(バンド式)
5.0-7.0
ディレイラー
ハンガー
Rディレイラー8.0-10.0
シフトケーブル6.0-7.0
クランク35.0-50.0
クランク
キャップ
0.7-1.5
クランク
ボルト
12.0-14.0
チェーンリング
ボルト
12.0-16.0
カセット
スプロケット
30.0-50.0
BB★△35.0-50.0
ペダル35.0-55.0
クリート5.0-6.0

※下線はRIDE3000に表示されているトルク値

結構細かいパーツまで決まっていますね。しかも、1~55N・mと意外と広範囲。ですが、「カーボンフレームを割りたくない」っていうニーズを満たすだけなら、フレームに直接取り付けるネジ(表の★印)のトルクを管理できればとりあえずはOK。

★印の中では、BBの数値が突出していますが、ここは一番補強されているところですし、手締めでもフレームを壊してしまうことはなさそうだと判断しました。


↑最低限トルク管理が必要なのは5個所

となると、カーボンバイクのメンテナンスに必要なトルクは1~10N・mってことになります。

ちなみに単位の“N・m”は ニュートン・メートルと読みます。

1ニュートンメートルは、「ある定点から1メートル隔たった点にその定点に向かって直角方向に1ニュートンの力を加えたときのその定点のまわりの力のモーメント」(計量単位令による)と定義されている。

(via. ニュートンメートル – Wikipedia)

……えーと、物理は諦めちゃったクチなので、難しいことはわかりませんが、自転車のネジを締めるくらいのレベルなら「1N≒ 100g」と理解しておけば良いみたいです(*゚▽゚*)

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