カーボンバイクの締付けトルク管理のために、新たに導入したツール『トピーク ・ナノトルクボックスDX』。今回の記事では、数あるトルクレンチの中からコレに決めた理由と、実際の使い勝手について書いてみますね。トルクレンチの導入を検討している方の参考になれば幸いです(^^)
◆理由その1: 締め過ぎない「空転式」
「ナノトルク」は細かいトルク設定ができない代わりに、規定のトルク以上にチカラがかかっても、空回りしてくれるんですね。ネジの締め過ぎで、カーボンフレームを割ってしまうリスクを避けるためには、この 「空転式」が良いと思いました。
↑規定トルクごとにソケットを交換しつ使います
そもそも、ロードバイクのトルク管理は「最大○N・mまで」とか 「○~△N・m」という具合にかなりおおらか。ならば、トルク設定も1N・m刻みで問題ないハズ (たぶん^ ^)
◆理由その2:コンパクトで携帯性抜群
いろいろなサイトを拝見した限りでは、「ネジを締め過ぎて壊してしまう」ケースって、シートポストに集中しているように感じました。特にカーボンフレーム×カーボンポストの場合は滑りやすいため、どうしても強く締めがちになってしまうようですね。
↑カーボンの滑り止め材で必要トルクを下げる工夫も有効
ワタシもRIDE3000を買ったばかり。まだポジションが定まっていないので、シートポストは煩雑にいじる部分の筆頭です。しかも、サドル高は出先で調節することも多いので、「ナノトルク」のコンパクトさはポイント高いです。
↑ソケットとビットだけだから、ツールケースにも楽勝で入ります
◆理由その3:手持ちのアーレンキーがそのまま活かせる
「ナノトルク・シリーズ」には、いくつかのバリエーションがあります。この 「ボックスDX」は、5ミリのアーレンキーに差し込んで使えるタイプ。レンチというよりは、アダプター的なツールです。
↑先端は着磁されているので、ビットのがたつきはありません(^^)
愛用のアーレンキーで “○N・mってどのくらいの強さなのか”を体感できるから、メンテナンスのトレーニングにもなるかな、と。それから、先っぽだけなのでお値段もちょっぴり安いんですよねσ(^_^;)
↑RIDE3000のシートポストの規定値は「最大6.5N・m」なので、ナノトルクの4・5・6N・mのソケットがあれば十分。
↑ジャストサイズのケース入り!ビットは3、4、5mmの六角とT20、T25のトルクス
↑フルセットでも重さは100gほど
ワタシの 「ボックスDX」の他にも、「ナノトルク・シリーズ」にはさまざまなラインナップが用意されています。
●ナノトルクバーDX
トルクソケット1個 とツールビット 2個を収納できるコンパートメント兼ハンドルがセットされ、スタイリッシュに持ち運び可能。ソケットは付属ハンドル専用なので、アーレンキーには使えません。ビットの内容は「ボックスDX」と同じ。
●ラチェットロケット・ライトNTX
トルクソケット3種に早回しできる小型ラチェットハンドル、エクステンドバーとタイヤレバーがセットになった豪華版。ビットは
六角(2、2.5、3、4、5、6、8mm)とトルクス( T10、T25)、プラスドライバーの10本。初めて携帯ツールを買うならイチオシのキットです!
「トルクソケットは3つもいらないよ」という方向けにバラ売りもありマス
携帯ツールって、パーソナルな自転車ワールドの中でも、個人のコダワリがさらに色濃くでるモノだから、こういう選びやすいバリエーションはホントうれしいですね!
◆え、4N・m (ニュートン)って、こんなに締めこむの?
↑というのが、初めてトルクレンチを使ってみた感想です。
一番気になるシートポストの締め込みを試してみました。6.5N・mが上限ですが、まずは4N・mのソケットからスタート。回し始めたのは良いのですが、なかなか「空回り」の感触が来ない。
まだ来ないの?まだ来ない……えー、まだなの?ホントなの?……あー、もう限界~ポストがわれちゃう~
と、ワタシの“ビビり”の方が、先に規定値を超えちゃいそうになった瞬間、「カチン」。小さな小さな音がして、やっと空転が始まったのでした。(ビビり過ぎて気絶するかと思った+_+)
正直、ここまでチカラが必要だとは思いませんでした。ペダルやBBの規定トルクが35~55N・mですから、「4N・mなんて、ユルユルに締めておけばいいでしょ」くらいに思っていたんですね~すいません。完全にN・mをナメてましたm(_ _)m
4N・mって、ロードバイクの規定トルクのなかでは、どちらかといえば弱いほう。それなのに、“かなり締めてる”感じするってことは逆にいうと、今までどんだけユルかったのだろうか、ワタシのネジ締め。
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