スタンズは24時間経っても、見た目の変化はなし。手で触ると多少粘り気が増したような気もしますが、プラシーボの範疇かもしれません。一方、フィニッシュラインは確実に固まり始めています。生クリームのように“角”が立つようになりました。
頑なに液体でいることを貫いてきたスタンズも、さすがに一週間放置されると重い腰をあげた様子。薄い部分は膜状に固まり、厚い部分にもところどころ “ダマ”が出来ていました。どことなく湯葉を連想させる状態です。フィニッシュラインは順当に粘度を増し続け、さらに立派な角を形成。硬めのゴマジェラートかトルコアイスといった趣きです。
というわけで、対照実験においても、スタンズよりフィニッシュラインの方が固まるスピードが速い、という傾向は変わりませんでした。ただし、完全に効果するまえにテストを打ち切ってしまったので、その先はわかりません。スタンズはいずれ、ゴムの塊になることはわかっていますが、フィニッシュラインはひょっとしたらゲル状のまま安定し続けるのかもしれません。この辺りはまた、数ヶ月後にタイヤを開いて確認したいと思います。
>>ロードバイクのチューブレスタイヤをローテーションするときの意外な盲点とは? | 凪ロード
パンク対策重視ならスタンズ、空気漏れを止めるならフィニッシュライン
さて、そんなテスト結果を踏まえて、どちらのシーラントを選ぶかと言えば、個人的にはフィニッシュラインが気に入りました。過去記事でも書いたとおり、タイヤ交換時の空気漏れに悩まされたので、とにかく素速くスキマを塞いでくれる「シーリング機能」が強いのは魅力です。
そのぶん、フィニッシュラインのパンク補修機能は期待できそうにありません。シーラントでパンク対策するならば、乾きにくいスタンズの方が確実。吉尾は、瞬間修理剤をツールケースに常備しているので、パンクの際はそれで対応するつもりです。
>>【ツールケースの中身を公開】出先のトラブルデータから携帯工具のラインナップを考えてみる | 凪ロード
ネットではあまり評判のよくないフィニッシュラインのシーラントですが、特性に合わせて割り切った使い方をすれば、かなり心強い存在になります。なのに、メーカーさんが「ラテックスに比べて乾きにくい」とわざわざ謳っている意図がなぞです。
↑「ラテックスの◯倍速く乾いてガッツリシーリング!」なんてコピーの方が、商品のポジションがはっきりするのでは?
謳い文句といえば、ラテックス特有の臭気がないのは本当でした。TLRユーザーのくせにあの臭いがニガテなんです、実は。フィニッシュラインなら臭いのストレスなく、快適に作業できました。シーラントにもそれぞれ個性があるので、自分のニーズにマッチしたタイプを選びたいですね。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
コメント