【チューブレス用シーラント剤2ブランドを比較テスト】非ラテックス系の「フィニッシュライン」は意外と使い勝手良し

チューブレスタイヤが好き!

 

チューブレスレディ(TLR)・タイヤにはシーラントの使用が必須。これを使わないとタイヤとホイールの気密性を保てないからです。逆にいえば、最後にシーラントさえ注入しておけばなんとかしてくれちゃうわけで、「頼りになるクローザー」的な役どころの大事なアイテム。

>>【チューブレスレディ・ホイールのタイヤ交換:後編】つぶつぶ入りシーラントが効く?TLRタイヤの空気漏れを防ぐ「3つのメモ」 | 凪ロード

吉尾がロードバイクに乗り始めた5年前は「シーラントといえば、スタンズ・ノーチューブ」という感じでしたが、最近はTLRタイヤのラインナップが充実してきたせいか、シーラントもずいぶんと種類が増えてきました。そこで今回は対極にある2つのシーラントについて、それぞれの違いを調べてみました。TLRファンの皆さまの参考になれば嬉しい限りです。

 

シーラントには4つのカテゴリーがある

過去記事でも触れたことがありますが、シーラントは主成分と添加物の掛け合わせで4つに分類できると考えています。

●シーラント剤の分類

添加剤あり 添加剤なし
ラテックス ノーチューブス・レース
パナレーサー
エバース
ノーチューブス
(※シュワルベ・IRC)
ハッチソン
マビック
コンチネンタル
ビットリア
カフェラテックス
非ラテックス フィニッシュライン
ジョーズ(エコモデル)
見つけられず

※シュワルベ・IRC dayはノーチューブスのOEM

成分の違いはラテックス、つまりゴムの樹液をベースにしたものと、そうでないもの (じゃあなんだ?と調べてみましたが成分は結局不明)。そしてもうひとつの分類は添加物が入っているかいないか。添加物とは修復効果を高めるために混入された細かい粒です。クルミの殻やケブラー繊維が使われています。“無添加”のシーラントよりも、大きな穴を塞げることになっています。


↑添加物入りはつぶつぶが目印

で、「ラテックス×無添加」のスタンズと「非ラテックス×添加物」のフィニッシュラインがシーラントにおける“対極”というわけです。

 

比較テスト①
早く空気漏れを塞いだのはフィニッシュライン

最初の比較は実車テスト。前輪にスタンズ、後輪にフィニッシュラインを同時に注入しました。


↑取説どおりスタンズは30ml、フィニッシュラインは45mlを注入

両輪とも、エアバルブ 周りからの空気漏れにかなり手こずりましたが、結果としてはどちらも、シーラントがきっちり仕事をしてくれました。一週間以上放置しても、空気圧は4bar以下には下がりませんので、TLRタイヤとしては及第点だと思います。

しかし、その状態になるまでのスピードが全く違いました。スタンズは1日経ってもエアバルブ からシーラント剤が滲み出していましたが、フィニッシュラインは数時間で気密終了です。


↑この状態で30kmほど実走したら、スタンズの空気漏れはピタリと止まりました。放置より回転させ続けたほうが効果の出方が早まるようです。

とはいえ、どちらのホイールも吉尾が仕上げたものですので、もともと空気の漏れ具合に差があっただけなのかもしれません。そこで、対照実験もやってみました。

 

比較テスト②
室内放置でも早く固まるのは、やっぱりフィニッシュライン

対照実験は“自然乾燥”。タイヤ内ではないけれど、2つのシーラント剤を室内で放置して固まり具合を比べてみます。


↑テストスタート!

改めてそれぞれのシーラントを観察してみると、サラサラした液状のスタンズに対して、フィニッシュラインにはデフォルトで片栗粉を水で溶いたような粘り気があります。固まる時間に差がでるのは当然のような気がしますね。

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