効率アップには慣れとセッティングが必要かも
ただし、調子に乗って回していると心拍がグングン上がり、すぐに息が続かなくなります。そんな時にはライドポジションを見直すか、Q-RINGSのポジションを調整して“ちょうど良い塩梅”を見つけましょう。
Q-RINGSにはOCPという「最大歯数を踏むクランクの角度」をカスタマイズする機能があります。4時を真ん中に上下2段階ずつ、3〜5時の間で5段階の調整が可能です。パワーメーターをつけている方はピークが視覚化されているのでセッティングは簡単ですが、パワメがない場合は感覚が頼り。吉尾はサドルを3ミリ前に出してみたらたまたま良い感じになったので、OCPポジションは標準の「3」のままです。もう少し慣れてきたら、「2」も試してみたいと思います。
セッティングが決まると最大歯数部分でもしっかり踏めるようになるので、心拍を抑えて走ってもスピードを出せるようになります。ということで、スピードアップと心拍セーブを両立するQ-RINGSはサイクリストの共通の願いである“ラクに速く”をサポートしてくれるアイテムだと個人的には感じています。
登坂の効果は微妙ながら、やっぱり進む気がします
平地の巡航には強力な武器になるQ-RINGS。ですが、坂登りは平地ほどの効果は感じません。34Tのインナーリングに対応したモデルの楕円率は7%とアウターの10%よりも控えめに設定されているだけに、これは仕方のないところ。でも、超スローペース(4km/h程度)で登るドリルをしたりすると、3〜4時付近でググッと進むのがわかります。今のところアウターもインナーも、吉尾とQ-RINGSの相性は悪くないみたいです。
フロントのシフトチェンジは覚悟していたよりは順調
Q-RINGSのデメリットとして、変速精度の低下やチェーン落ちが挙げられます。確かにモタつく時もありますが、スピードアップの効果に比べたら目をつぶって良いレベル。ひょっとすると、チェーンリングの交換に合わせて導入した「日泉ケーブル」が良い仕事しているのかもしれません。
変速不良よりもFDにチェーンが干渉する方が気になります。アウターリングに合わせてFDの位置を上にずらしたせいで、フロントインナー時はトップから6速までが使えなくなりました。とはいえ、ギア比的にはアウターを10速までフルに使えば大きな問題ではありません。「インナーは登坂時のみ」と割り切って、しばらくは様子見で良いかと。
踏むタイミングをクランクが教えてくれるからビギナーにもおすすめ
ロードバイクのペダリングは「キレイな円を描くように」なんて言われますけど、自分の脚の動きを客観的に眺める機会なんてほとんどないから今ひとつピンとこないんですよね。
でも、Q-RINGSなら“進む”ポイントが分かりやすいので、そこさえ踏んでおけば少々乱れたペダリングだったとしてもとりあえずは進みます。しかも疲れにくい。とくれば、プロ選手やレース志向のガチ系ローディだけでなく、経験の浅いビギナーも効果を体感できるパーツです。
難しいことは置いといて、“ラクに速く”を手っ取り早く目指すなら、考えても良い選択肢のひとつ。ひょっとすると、ホイールをグレードアップするよりも先にQ-RINGSを導入しちゃった方がロードバイクをさらに楽しめるかもしれませんよ。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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