【ウルフトゥース 8-Bit Pack Pliersのインプレ】すごいぞ!ニュースタンダード時代のモバイルツールだっ!

自転車グッズ・パーツ・工具

自転車趣味を始めて9年目に突入し、我ながら「色んなモノを買ってきたなあ……」と思います。そんな物欲まみれの吉尾ですが、「これだけは手を出すまい」と戒めてきたモノがあります。それは何かと言いますと、携帯型のマルチツール。

↑こういうやつね

アーミーナイフのような「これ一本でなんでもできます!」的なモノは、正直言って大好物。こう、なんというか、ロマンを感じちゃうわけです、個人的に。ですが。実際使ってみるとイマイチだったりするんですよ、マルチツールって。「携帯性を優先する分、どうしても作業性がスポイルされるモノが多い」というのがこれまでの経験則。

↑作業性を重視してラチェットレンチを携帯

吉尾はただでさえ手先が不器用なので、携帯工具も一体型ではなく、スタンダードなタイプをバラでツールケースに入れていました。

ウルフトゥース 8-Bit Pack Pliersを選んだ3つの理由

でも、しかし。電動ポンプを携帯することにしたら、ツールケースの中が一気に手狭になってしまったのです。今まで愛用していた”普通の工具達”ではとても収まりそうにありません。これはチャンス困った!

そこで導入を決めたのが「ウルフトゥース 8-Bit Pack Pliers」。この工具、個人的には他社のマルチツールとは一線を画す、スポーツバイクの新しいスタイルに合わせた逸品だと思っています。実は一昨年のリリース当初から気になって仕方がなかったんですよねぇ。

↑9色展開のボルトはシルバーをチョイス

理由その1
チューブレスタイヤ×ミッシングリンク派に最適化されている

一番の理由はこれです。自分のスタイルにぴったりなツールだから。吉尾はチューブレスタイヤ好きの上に、チェーンもミッシングリンクで繋ぎます。この2つに関わる機能を両方とも兼ね備えたマルチツールは、この8-Bit Pack Pliersだけ(吉尾調べ)。チューブタイヤ×ミッシングリンク派のサイクリストにとっては、至れり尽せりのありがたいガジェットです。


↑何かと便利な”挟む”機能がついている自転車用マルチツールも8-Bit Pack Pliersだけだと思う

MTBから始まったチューブレスタイヤは、グラベル、ロードバイクまで普及が進んでいますし、ミッシングリンクもシマノが採用したことでグローバルスタンダードになりつつあります。なので、少し大袈裟ですけど、8-Bit Pack Pliersは未来の携帯工具にマストな機能を先取りしたモデルだと思うんです。


↑無くしちゃいそうなミッシングリンクを格納できるところなんて感涙もの

理由その2
“スペースパフォーマンス”がすごすぎる

2つ目の理由は、コンパクトさにこだわり抜いているところ。費用対効果ならぬ、大きさ対機能の割合は良い意味で”異常”。15cmの長さと1cmの厚みに、なんと17もの機能が押し込まれています。 それでいて重さはわずか70g……効率を超えて執念を感じる領域です。スゴっ!


↑極限まで薄く削られたボディに機能ギッシリ

機能1:ミッシングリンクプライヤー


↑もちろんつけ外し兼用です

機能2:バルブのロックナット回し


↑素手よりキツく締められるのでエア漏れしにくい

機能3:バルブ用棒ヤスリ

↑タイヤ交換やシーラントの継ぎ足し時に重宝しそう

機能4:ミッシングリンク格納


↑ドイツのチェーンブランド「ワイパーマン」のミッシングリンクには残念ながら未対応

機能5・6:スポーク&バルブコアレンチ


↑バルブコアレンチもエア漏れ対策には必須

機能7〜17:各種レンチビット


↑2〜8ミリのアーレンキー、+−ドライバー、T10&T25のトルクスをカバー


↑6ミリまでのビットを8ミリに差して使う発想はなかった!


↑サイズと重量はほぼ公称どおり


↑これだけの工具がこのコンパクトサイズに収まっているなんて!


↑当然、レギュラーサイズのツールケースにも余裕で収まる

理由3
デザインがかっちょ良すぎる

8-Bit Pack Pliersに限らず、ウルフトゥースのプロダクトは全般的にデザインが好み。サイトを眺めていると、次から次へとポチりたくなるので危険です。

wiggleで見る
↑おしゃれすぎるスプロケ外し

さらに。8-Bitシリーズには機能違いで3つのモデルがラインナップされていて、それらがなんと……マグネットで合体しちゃうのです!合体ですよ、合体!「超合金」に憧れて育った昭和世代としてはクラクラしちゃいます。

↑3つまとめて買うと1ツール(タイヤレバー)がオマケでついてくる割引率になってます

ウルフトゥースはアメリカのミネアポリスに拠点を構える新進気鋭のパーツブランド。歴史は浅いけれど、ほぼ全てのプロダクトが「made in USA」という今どき珍しい存在です。そんなスタンスにもブランドのこだわりを感じますね。


↑星条旗に萌えるタチなので

ツッコミどころはあるけれど、モバイルツールとしての満足度はめちゃ高い

機能やサイズ、デザインは吉尾の好みにぴったりな8-Bit Pack Pliersですが、そのトレードオフで、道具として見ると今ひとつなところもあります。

うまく使うには慣れが必要

とにかく「コンパクトに収める」ことに重点を置いたパッケージなので、通常工具に比べたらやはり使いにくいです、はっきり言って。そもそもボディからビットを取りだすのにモタついてしまったり、締め込む時にボディが開いてしまったり。


↑ソケットが首振りタイプなのはグッド

仕上げが価格に負け気味

機能の数とコンパクトさを両立するコストを考えたら仕方ないところもありますが、1万円の工具としては仕上げと精度にもうひと声欲しかった。ボディの切削加工も粗めだし、ビットの食いつきも甘め……4mm以下の小さいボルトにはトルクのかけ方に注意が必要です。

↑ビットがボルト側に残ってしまう事態も頻発


↑収めるための気概を感じるけど、ポキッといっちゃいそう……


↑もう少しCNCの精度をあげられるような……

ビットをなくしそう

こちらもコンパクトさの裏返しで、ビットがとにかく小さい。冬用グローブをしたままではまず扱えないレベルです。グラベルの、例えば草むらのそばなんかで落としたら最後、絶対に見つけられない自信があります。


↑使う頻度の高いサイズから無くしそう

そんな心配をしていたら、本国の直販サイトでビットのみでも売っていました。しかも、1個から買える!安心したけれど、やっぱり無くす人多いんだな……

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↑日本までの送料は2175円、12,500円以上買えば無料

↑セットならwiggleでも買える!

そんな具合で、細かいところにはツッコミどころはあるものの、全てはこのサイズに収めるためと思えば、これ以上を望むのは意地悪というものでしょう。あくまでも出先で困った時に使うエマージェンシーツールと割り切って考えれば、吉尾的にはデメリットを差し引いても大満足です。おすすめ!

吉尾エイチでした。m(_ _)m

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