自転車用のシューズをSPDタイプからトレランシューズに替えたのは良いけれど、意外と迷ったのがフラットペダルのチョイス。ビンディングペダルは、クリートの種類さえ決まればペダルもある程度まで絞り込まれてしまいます。でも、フラペはその制約がないので、マイナーブランドやノーブランドまで合わせると星の数ほど流通しています。
何を基準に選ぶべきか相当悩んだのですが、結局、これまで使っていたSPDペダルにあわせて、クランクブラザーズにしてみました。今回は、そのファーストインプレッションとグラベルバイクにもマッチしそうな候補としてピックアップした5モデルについて書いてみたいと思います。
クランクブラザーズ・スタンプ1を選んだ3つの理由
①堅牢度よりも軽量性重視
フラットペダルは大きく「金属製」と「樹脂製」にわかれます。雑に言えば、金属製は激しいダウンヒルでも壊れにくい堅牢なつくりが特徴。樹脂製は金属製に比べて耐久度は落ちるかわりにそのぶん軽量です。吉尾はそこまでハードな乗り方をしないので軽量な樹脂製に決めました。
②ピン付タイプをすすめられた
金属のピンは足に当てるとケガをしちゃいそうなので、最初はオール樹脂タイプで考えていました。が、トレイルのベテランの方からは「フラペといえどもオフロードでは食いつきの良さが重要」とアドバイスされ路線を変更。MTB系のモデルから選ぶことにしました。
③Qファクターが狭め
樹脂×ピン付でフラペを探してみると、どのブランドも似たり寄ったりのラインナップ。ただしクラブラのフラペにはQファクターの表示があるんですね。MTBペダルはたいがい広めなのですが、スタンプ1はロードペダルと同じ52mm。これが決め手になりました。SPDペダルのキャンディ1も同じ数値で好感触だったんですよね。
クラブラ・スタンプ1のファーストインプレ
SPDペダルからフラペに替えたインプレは過去記事で書かせていただいたので、今回はスタンプ1そのものの感想です。走り始めに少しだけ気になるところがありましたが、10kmも走れば慣れてしまいました。クセのないスタンダードなペダルだから、初めてのグラベルバイクにもおすすめですよ!
ズラせるけどズレない
MTBペダルとしてはピンの長さが控えめなスタンプ1ですが 、オンロードでもオフロードでも足が外れてしまうようなことはありませんでした。ほどよい食いつき加減で、足の置きどころを気軽に変えられるのは、むしろアドバンテージに感じます。トレランシューズのソールパターンとも相性が良いみたい。
最初は軸の盛り上がりに違和感
スタンプ1はスリムなプラットフォームに対して、シャフト部分がやや突出した形状。つまり、棒状の感触が足裏にあたることになるのですが、使い始めはそれがちょっと気になりました。それに慣れてしまえば、踏むべきポイントがはっきりわかるぶん、足の置きどころを決めやすい。
大は小を兼ねる?
踏み面は2サイズから選べます。合わせるシューズの目安はSサイズがEU43まで、Lサイズはそれ以上となります。吉尾のシューズは42 (26.0cm)なのでSサイズにしてみましたが、踏み面に靴幅を納めて脚を回すと、結構な頻度でチェーンステーにカカトがあたってしまうんですよね。
単にペダリングが下手なだけなのかもしれませんが、とりあえずその状態を避けるには、ペダルの外側に靴をハミ出すように足を置くことになります。母指球がちょうどペダルのセンターにくる感じになるから「かえって良いんじゃね?」と思うところもあるけれど、気になりそうな方には踏み面の大きいLサイズをおすすめしておきます。
グラベルバイクにマッチしそうなプラットペダル5選
スタンプ1のほかにもグラベルバイクのフラットペダルとして考えた候補をご紹介しておきますね。皆様のペダル選びの参考になれば嬉しいです。
三ヶ島・オールウェイズ
重量:381g
国産の老舗ペダルメーカー謹製のオールラウンドタイプ。鋳造のがっしりとしたプラットフォームとシールドベアリングを3つも使った回転性能の良さがウリ。ペダル面をワンタッチで取り外せるEZYタイプもあるので、輪行派のサイクリストや複数のバイクでペダルを使いまわしたい方にもおすすめ。ペダル軸が低いコンケーブ型なので、足のおさまりが良く踏みやすいのだそうです。一方で、厚みがある金属ペダルは険しいトレイルでは擦りやすいので注意。
simworks by mks・タイニーバブリーペダル
重量:360g
simworks by mks tiny bubbly pedal
この夏の自転車旅にピッタリなペダルが届きました◎
bubbly pedalが耐久性と高精度な回転はそのままにちょっぴりコンパクトになりました~https://t.co/F8ycai6o43 pic.twitter.com/Mn4DB2vOx2— サイクルショップEIRIN丸太町店&サイクルハテナ (@EIRINMARU) July 9, 2022
ユニークなドメスティックブランド「シムワークス」がオールウェイズと同じ三ケ島ペダルとコラボした別注品。大きな踏面とトリプルシールドベアリングで大人気のバブリーペダルをひとまわりコンパクトにしたニューモデルが”タイニー”。小さい分だけ軽量だからオンロードも走るグラベルバイクにはこちらがおすすめです。難点は生産量が少ないところ。入荷のタイミングを逃すと手に入れにくいレアアイテムです。(吉尾も欲しかった………)
シマノXT・PD-M8140
重量:NA
見た目どおりの頑丈さと突き出し長めの金属ピンで、ハードなダウンヒルでも難なくこなせるMTBペダルの王道的なモデル。ボリューム感のあるプラットフォームには凹凸がなく、ごついルックスとは裏腹にナチュラルな踏みごたえが特徴です。頑丈な分、重くなってしまうのがやや気になるところです。
TIOGA・シュアーフット スリム
重量:330g
フラットペダルにしてはコンパクトかつ軽量。ミニベロやロードバイクで使う方も少なくないようです。今回は金属ピン付モデルを試したかったので見送りました。
ルック・ゲオシティグリップ
重量:265g(片側)
個人的にコンペティショナルなイメージしかないルックですが、フラぺもラインナップしていたことを知りました。ゲオシティグリップは踏み面のビブラムラバーが特徴。靴底に優しいのに滑りにくいところがポイント。
カラーやデザインにもルックらしいオリジナリティを感じます。ただ、トレイルで使うにはもう少し食いつきを重視したい。グラベルバイクに合わせるなら、オンロードを中心に走る方向けのペダルです。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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