【グラベル用フレアハンドル】最適化とはこういうことなのね!リッチー・ビーコンハンドル

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愛車をグラベルバイクに乗り替えてから、どうしても試してみたいことが2つありました。ひとつは太めのスリックタイヤ、そしてもうひとつが末広がりのドロップハンドルです。どちらもグラベルバイクならではのカスタマイズ。体験せずにはいられませんよね〜

タイヤの方は始めこそパッとしない印象でしたが、ベストな空気圧を探っていく中でどんどん良い感じになってきました。実はフレアハンドルも同様で第一印象はかなりネガティブ。それがセッティングや使い方に慣れるにつれて、「これでなくては!」と思えるほどのお気に入りになりました。ロードバイク脳から抜け切れない吉尾にとって、グラベルバイク特有の装備はアタリがでるまでちょっぴり時間が必要なのかもしれません。

リッチー・ビーコンハンドルの特徴

リッチーはその名のとおり、80年代にマウンテンバイクで活躍した自転車選手トム・リッチーが興したアメリカン・ブランドです。ビーコンハンドルの最も特徴的なポイントはそのフレア角。36°の広がりは数あるフレアドロップハンドルの中でも最大だと思います(吉尾調べ)。


↑幅は最小の400mmをチョイス

ハンドルビーコンデフォルト
トップ幅400400
エンド幅525 495
ドロップ80 125
リーチ65 80
フレア角36° 16°
バックスイープ4.5°

トップスストーンカーボンのデフォルトハンドルもフレアタイプですが角度は控えめな16°。どうせなら一番極端なモデルで試してみたかったのでビーコンハンドルを選びました。浅いドロップにショートリーチ、バートップのバックスイープやバーエンドのバンプと絞り込みなど、素材は一般的なアルミだけれど、ディテールにはかなりのこだわりを感じます。


↑ 16°フレアと比べても末広がり感がハンパない


↑エンド部のデザインはエルゴノミック


↑アルミハンドルにしてはまずまずの重量

オンロードの巡航には慣れが必要

スペックどおりビーコンハンドルのポジションはかなりリラックスしたものになります。もともと未舗装路での操作性を重視した仕様ですが、ゆるポタ系の吉尾はオンロードの快適度アップも期待していました。ただ、実際に使い始めてみるとフィーリングの違いに戸惑うほど。


↑ブラケットの角度は想像以上

デフォルトハンドルもフレアタイプでしたから、ビーコンハンドルへも違和感なくシフトできると考えていましたが、16°と36°では全くの別モノでした。ブラケットがかなり大胆に内側へ倒れるため実質的な間隔はかなり狭くなります。そして倒れたブラケットは思っていたより引きにくいのです。


↑ブラケットの間隔は表記サイズ−3cmくらい

一方で下ハンは逆に広すぎ&近すぎ。ちょっとした荷重の変化がクイックに伝わりすぎて、真っ直ぐな道でもグラグラしちゃう。そして一番困ったのはスピードが上がりにくいこと。アップライトなポジションに加えて、どうしても肘が開く握り方になるので空気抵抗が強くなります。30km/h前後でも体感できるくらいですから、しばしば語られるとおり前方投影面積の影響は大きかったです。

オフロードは評価一転!

シェイクダウンがてらのライド(舗装路100km)ではその進みにくさから体力を削られ、「やっちまった感」満載でした。でも、しかし!いざ未舗装に突入すると「めっさ走りやすい!」。いや、マジで。


↑まるで水を得たサカナ

オンロードではあんなに気になっていた下ハンの広がりが、不安定なオフロードでは「なくてはならない」ものに感じます。ガバッと開いた肘はコントロールのしやすさに直結。荒れたコンディションでも上ハンから下ハンに持ち替えた途端に、不思議なくらいバイクがピタッと落ち着きます。

浅いドロップのおかげで下ハンをメインで使ってもそれほどキツくは感じませんし。あと、意味がよくわからなかったエンドの波打ちも、オフロードの登りで握るとなんともしっくりくる形状。「ああ、最適化とはこういうことを言うのだな」と感心した次第。グラベル中心に走る方なら全力でおすすめできるハンドルです!

↑フレア角24°のベンチャーマックスも人気

フレアハンドルのセッティングにはコツがある?

オフロードのフィーリングが良すぎてすっかり気に入ってしまったビーコンハンドル。いろいろ試してみると、オンロードのデメリットはセッティングの仕方である程度カバーできることもわかってきました。あくまでも我流ですが、もし、フレアドロップハンドルに違和感があるのなら、試していただくと多少は幸せになれるかも。

ポイント①
下ハンドルは水平がキホン

個人的に決まったように感じた部分がここです。しゃくったり送ったりせず、フラットにセットしたときに実力が最大化するように、ビーコンハンドルは設計されている気がします。


↑これが全てに通じるキモだと思う(個人差はあります)

ポイント②
ブラケットの位置はやや下め

あまり上の方にに取り付けてしまうと、下ハンからブレーキレバーが離れて使いにくい


↑しっくりくる位置は意外とピンポイントだったりします

ポイント③
ブラケットの角度はハンドルなりに

ブラケットの間隔を広げようと、外向きに取付けてみたらこれが最悪……。やはり、ブラケットはフレア角に合わせるのが良いです。


↑この取付けはおすすめしません

オフロードでは末広がりに、オンロードでは垂直に。そんな可変型ドロップハンドルがあれば良いのですけどね!

吉尾エイチでした。m(_ _)m

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