皆さんはvitus(ヴィータス)というブランドご存じでしょうか?もとはフランスの老舗、今は通販サイトwiggleに買収され(正確にはvitusがCRCに買収され、CRCがwiggleに買収されて今に至る)、プライベートブランド(PB)の位置づけとなったメーカーです。
Racing is in our DNA. 10.09.2020#RIDEMORE pic.twitter.com/PlMe4e86hV
— VitusBikes (@VitusBikes) 2020年9月7日
wiggleは小売りの会社ですから、vitusは日本にあてはめると、イオンバイクの“カグラ”とか、サイクルベースあさひの“プレシジョンスポーツ”と同様のポジショニング(ルイガノはあさひが総代理店になっていますが、他のお店にも卸しているので立ち位置がちょっとちがいますね)。なので、価格は手ごろだけど、ピュアスポーツバイクとは言いがたい印象を持ってしまいます。
しかし、この「vitus」。小売のPBとは思えないほど、かなりハイスペックなバイクまでラインナップしているんです。ロード系もMTB系もプロが実際にレースで使用しているモデルをリリースしています。マスなメディアで取り上げられることはほとんどありませんし、個人オーナーのインプレも極わずか。日本では全く地味な存在ですが、よくよく調べてみるとネームバリュー以外のコスパは侮れないものがあると思っています。
最近、個人的に注目していた「vitesse(ヴィテッセ)というロードモデルが2021年型にアップデート。これがまた物欲を刺激してくれる良い具合のパッケージなんで、あと先考えずポチりそうになりました(未入荷のため今回はセーフ)。盛り上がった気持ちをクールダウンする意味でも、モデルチェンジの中身を少し冷静にレポートしたいと思います。
vitusってどんなメーカー?
1930年代にハイエンドスチールチューブメーカーとして産まれたvitus(当時はフランス語読みでビチュー)。スチール→アルミ→カーボンと素材の変遷はあったものの、2000年代初頭にその歴史に一旦幕を下ろすまではロードバイク一筋でした。CRCに買収された後は車種の多角化を進め、ロードからMTB、キッズバイクまでを幅広くリリース。現代的なバイクメーカーのラインナップになっています。
●vitusのバイク・ラインナップ
ロード(エアロ・オールラウンダー・TTバイクなど)・グラベル・シクロクロス・MTB・クロスバイク・E-bike・キッズバイク
vitesse・EVOのモデルチェンジのポイント
さて、今回フォーカスするのはスマートなフレームワークが特徴のオールラウンドモデル「vitesse・EVO」。「vitesse」とはフランス語で「速さ」を意味するのだそうです。その名前のとおり、自前のコンチネンタルチームが実戦に使用するレーシングバイクです。
vitusのラインナップのなかでは、エアロモデルの「ZX-1」と並んでトップレンジに位置づけられています。他ブランドのハイグレードラインと同じく、カーボンフレームとコンポはスラムのRedやシマノのアルテグラなどの組み合わせ。
ただ、2020年モデルはディスクブレーキ専用フレームとしても少し重かったり、ホイールやハンドル、シートポストなどのアッセンブルにちょっぴり物足りない印象がありました。今回のモデルチェンジではフレームもパーツも刷新され、さらに魅力的なスペックに進化したと思います。
フレームが軽く、強く、そしてカッコよく!
「vitesse・EVO」2021モデルでは新設計のフレームが採用されました。
・軽量化と剛性アップを両立
カーボン素材の変更で15%軽量化したにもかかわらず、剛性は35%(平均値)アップ。フレーム重量は840g(Mサイズ)、総重量でも7.6㎏(TEAM CRX eTap)と他社のディスクロードバイクと遜色ないレベルになりました。軽くなったからと言って吉尾の脚ではどのくらいの差が出るのかあやしいところですが、8㎏オーバーの旧型よりも単純にスペック萌えします。
https://www.bikeradar.com/reviews/bikes/road-bikes/2021-vitus-vitesse-evo-review/
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