自転車用のシューズは、競技に合わせて特化したスポーツシューズの中でもさらに特異な存在です。ソールにペダルを繋ぎ止める「ビンディング」はもちろんのこと、アッパーの締め付け方法も他の”専用”シューズとは異なる進化をたどりました。
ランニング、サッカー、野球、そしてバスケットボールやバレーボール……ドアの外内に関わらず、短靴を使用する競技のクロージャーはほぼ「シューレース」一択。
スキーやスノボのようにブーツを履くスポーツを除けば、自転車シューズだけが真逆で、BOAやラチェット、ベロクロが主流。紐靴はかなりのマイノリティです。実際、吉尾も「紐のビンディングシューズ」は未体験でした。
ジロの紐靴を選んだ3つの理由
きっかけはグラベルバイクのペダルをSPDタイプにしたこと。「せっかくだからシューズも新調してしまおう!」という軽めのノリで探していたら、たまたまショップに並んでいたジロの紐靴を見つけました。
①自転車シューズっぽくない
それまでの吉尾の考え方は”BOA至上主義”。自転車シューズは紐靴からBOAに進化してきたわけだからそれが最適解。わざわざ逆行したような紐のビンディングシューズは、一部のコダワリ派のためのアイテムだと思っていました。
ですが、グラベルバイクに乗り換えたことで、ロードバイクっぽいものから少し離れてみよう、と。その点、ジロの紐タイプはアウトドアシューズっぽいルックスとカラーリングで、一般的なロードシューズよりもユルめな印象です。
②足型との相性が良さそう
ジロのシューズは、2年以上愛用しているボントレガー同様の細めなプロポーション。試し履きの印象も悪くなかったので決めました。気になる履き心地については後半でお伝えしたいと思います。
③甲の痛みを解決できるかも
サイズ的にはほぼ完璧なボントレガーのシューズでしたが、ここ数ヶ月、ペダルを回していると甲にしびれを感じるようになりました。
普段履きのスニーカーではそんなことは起きないので、ひょっとしたらBOAの極細ワイヤーより、シューレースの方が相性が良いのかもしれません。
プライベーター・レースのインプレ
見た目も試し履きした感じもすっかり気に入ったプライベーター。「3つの理由」の実際をかたります。そういえば、「レース」のスペルはRACE(競争)でなくLACE(紐)ですから。吉尾はまんまと勘違いをしてました……
①グラベルバイクによく似合うカジュアルさ
見た目はもくろみどおりグッド!靴紐とブロックソールの組み合わせは、自転車用というよりトレッキングシューズのような雰囲気で、特にオフロード寄りのグラベルバイクにはピッタリくるはず。
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