【ショートクランクの効果③】脚まわりの柔軟性をサポートするクランク長選び

ショートクランクってどうなのさ?

2月に書いたショートクランクの記事。クランク長に関心を持つサイクリストさん達には結構目を通していただいているようで、いつのまにかGoogle検索のトップになっていました。感謝です。(9月23日時点「ショートクランク」でシークレット検索)

そんな折、読者の方から貴重な体験談を教えていただいたので、皆さまにもお伝えしたいと思います。自分のカラダとクランク長のマッチングが気になるサイクリストさんのお役に立てば幸い。

バイクを乗り換えたら腸脛靭帯炎に

情報をいただいたのはグラベルロードに乗る30歳の「エアロさん」。長年愛用してきたクロスバイクから乗り換えて半年後、150㎞のロングライドを楽しんでいる途中に左膝が痛みだし、ペダリングもおぼつかないほどの激痛に……。結局その日はライドを中止して輪行で帰宅されたそうです。


↑ライド中の激痛……考えただけでも……

痛みの原因は「腸脛靭帯炎」。膝の外側にある腸脛靭帯が大腿骨の出っ張りにこすれるために起こる、別名「ランナー膝」と呼ばれる症状です。

≫リエチ先生のサイクリストからだ相談室【ひざ痛:3回目 ひざの外側の痛み】

硬めなら短め?カラダの柔軟性にあわせたクランク長選び

その後もたびたび炎症を繰り返すようになり、対処法を調べる中で行き着いたキーワードが「カラダの柔軟性アップ」と「ショートクランク化」。

あの栗村修氏のネット記事が決め手になったそうです。曰く、

腸脛靭帯は足首から膝外側面を通る靱帯のため、長すぎるクランクで膝の屈曲角度がきつくなると発生しやすい。また、クランク長が体格的な適正値だったとしても、体が硬く、背骨から曲げられず骨盤を倒して乗っている場合は、骨盤に靱帯が引っ張られ常に緊張してしまっているため炎症を起こしやすい。

エアロさんはご自分でおしゃるほど「尋常でなく硬いカラダ」の持ち主で、それを柔らかくするにはなかなか時間がかかりそう。バイクに乗れない期間を少しでも短縮するため、取り急ぎショートクランク化を試してみたのだとか。

デフォルトのクランク長は172.5ミリ。身長180センチ、股下85センチのエアロさんには適正サイズの範疇でしたが、思い切って7.5ミリ短い165ミリのクランクに交換したところ、膝の痛みはピタリと治まったそうです。

ガチ勢ゆえにナットク!

そんなご自身の体験を元に「(いち素人の経験談としてですが)適正クランク長の算出式は標準的な柔軟性を前提にしているのでは?」というアドバイスをいただきました。

これには同じガチ勢(カラダが)として、ストンと腹落ちしちゃいました。吉尾が「ショートクランクの方が漕ぎやすい」と感じたのも、きっとカラダの硬さゆえなのでしょう。


↑ 腸脛靭帯炎のリスクは決してヒトゴトではございません

寸法的なマッチングに加えて柔軟性とのバランスも重要とは、やっぱりクランク選びって奥深い!身長とはぴったりなはずのフレームなのになんとなく違和感……そんなサイクリストさんは、ひょっとするとカラダの柔軟性に比べてクランクが長すぎるのかもしれません。ショートクランク化を試してみる価値アリ。エアロさん、貴重な体験談をありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました