先日購入した自転車ライト「ジェントス・AX002MG」。ライドのたびに充電しなければならないのを、なんとなく億劫に感じて、あえて乾電池式にこだわって選んでみました。
でも、今や時代はリチャージャブル!自転車ライトもリチウムイオン電池がスタンダードになりつつあります。光量の割に軽量なのと、ランニングコストの低さが人気の理由でしょう。
≫【明るい自転車ライトとは】カタログスペックを読み解いて、おすすめモデルを決めてみました
一方、乾電池式の強みはランタイムの長さ。「ジェントス・AX002MG」と同じく、200ルーメンの明かりを6時間もキープできる充電式ライトは、かなりのバッテリー容量が必要です。
↑こんな立派なモデルとか!
その分、価格も跳ね上がるから、一概に充電式の方が割安とは言えないのでは?と考えました。
というワケで今回は、乾電池式と充電式ライトのコスト比較をしてみましたよ。
◆光量とランタイムを揃えるとライバルはボルト800なのだ
比較対象は「キャットアイ・ボルト800」です。「ジェントス・AX002MG」よりも数段ハイグレードなモデルでしょ?というご指摘はごもっとも。最大光量の800ルーメンはジェントスの4倍ですからね~
↑左が200ルーメン、右が800ルーメン。めっさ明るいやん!
<出典元>キャットアイ
でも、200ルーメンの光量で6時間連続点灯可能となると、充電式ライトではこのクラスになってしまうのです。
◆ボルト800の電気代は充電一回で0.54円!
計算式は以下のとおり。
・ボルト800をUSB2.0で充電した場合
USB2.0の最大電力は、5V・500mA
充電時間は11時間
※5時間の急速充電器もあるけれど消費電力がわからないのでUSB2.0で算出
5V×500mA=2.5W=0.0025kW
0.0025kW×11時間=0.0275kWh
19.5円×0.0275kWh=0.54円
となります。例えば、
・6時間連続の夜間走行を、月3日、1年間続けた場合(そんな人はあまりいないと思うけどね)
総点灯時間は
6時間×3×12ヶ月=216時間
ボルト800のランタイムは8時間
その充電に必要な電気代は0.54円
なので、
216時間÷8×0.54=14.6円
さらに、初期投資=価格は
ボルト800→約10000円
購入初年度(表現硬っ)の総コストは
電気代14.6円+10000円≒10015円
となります。
◆ジェントスAX002MGの初年度コストは6492円
・ジェントスで6時間連続の夜間走行を、月3日、1年間続けた場合
ジェントスのランタイムは6時間
単三3本の電池代は69円
なので、
216時間÷6×97円=2484円
さらに、初期投資=価格は
ジェントス→3000円
購入初年度(表現硬っ)の総コストは
電池代2484円+3000円=5484円
となります。
2つのモデルの初年度コストを比べると…
ボルト800→10015円
ジェントス →5484円
思ったとおり、差額の4500円くらい乾電池式のジェントスがおトクとなります\(^o^)/
では、また来週!
「ちょっと、ちょっと。ライトって1年間の使い捨てではないよね。せめて、ボルト800の充電上限の300回に合わせて比べるべきでしょう?」
どなたですか?そんなマットウなことをおっしゃるのは……バレてしまっては仕方ない、充電池の寿命まで使い切った場合のコストも比べておきますね、やりたくないけど(-_-)
◆充電池の寿命で比べたら、トンデモナイことになりました
・ボルト800の充電300回分のコスト
6時間連続の夜間走行を、月3日、1年間続けた場合
総点灯時間は216時間
充電回数は27回
その間の充電コストは14.6円
なので、300回の充電に必要なコスト(電気代)は
300÷27×14.6円=162円
本体価格と合わせた総コストは
162円+10000円=10162円
・ジェントスのコスト
充電300回分の総点灯時間
300÷27×216時間=2400時間
ジェントスのランタイムは6時間
電池代は69円
なので、総点灯時間2400時間の電池代は
2400÷6時間×69円=27600円!
本体価格を加えた総コストは
27600円+3000円=30600円
2つのモデルの総コストを比べると…
ボルト800→10162円
ジェントス →30600円
ボルト800の方が、なんと2万円以上もおトク……(T ^ T)
正直、ここまで差がつくとは思っていませんでした。本体価格が3倍以上もするハイクラスなモデルと無理矢理比べてみたのに……
乾電池って、ずいぶん安くなったと思っていたけど、充電池のコストパフォーマンスと比べたら、もはや「高級品」になっていたのですねえ。
まとめ◆充電式ライトは使い倒せばかなりおトク
ここまで読み進んでいただき、ありがとうございました!計算ばかりでわかりにくかったかもしれませんので、まとめてみました。
1.「ジェントス・AX002MG」の強みは、ある程度の明るさ(200ルーメン)を長時間(6時間)キープできるところ
2.充電式ライトで「1」と同等のスペックを満たすモデルは「キャットアイ・ボルト800」である
3.ジェントスの電池代は単三型3本で97円、本体の実売価格3000円。キャットアイの充電一回分の電気代は0.54円、本体の実売価格10000円。
4.6時間連続点灯するライドを月に3回1年間続けた場合の電池代・充電の電気代・本体価格を比べたら、ジェントスの方が約3500円おトク。
5.キャットアイの充電池寿命までのコスト総額を比べたら、キャットアイの方がなんと2万円以上もおトク。
本体価格が高価過ぎるハイスペックな充電式ライトも、使い倒せば乾電池式より断然割安!というオドロキの結果となりました。
信念を持ってチョイスした乾電池式ライトですが、トータルコストでここまで差がついてしまうと……ムムム、悩ましい。
↑でも配光が気に入っているから、しばらくはこのコで。もう買っちゃったしσ(^_^;)
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というワケで、コレ買いました!
吉尾エイチでした。m(_ _)m
コメント
ワタシも入手しやすい乾電池派ですが、使い捨てはもったいないので馬力のある充電エボルタ(ハイパワータイプ)で運用してます。
最初はキャッツアイのHL-AU230(JIDO)にしてみたんですが、デカイうえにレンズの配光設計がよろしくないせいで照度ムラがあり、夜間はとても怖かったので、今はニョーボの日中点滅用として余生を過ごしてます^ ^;
で、自分のは結局VOLT400にしたんですが、ご存知のとおりの充電式のため、単3×4本タイプのモバイルバッテリーを用意して運用してます。
サイコン替りのiPhoneにも充電できますし、リアライトが単3×2本なのでこちらにも流用できるので。
ところがVOLT400は、充電しながら点灯・点滅ができない仕様ということが充電テストで発覚!(キャットアイにも確認済み)
う~ん、もし夜間走行中にバッテリー残量が少なくなったら、停車して充電するしかない、というトホホな状況…(;_;)
まぁ市街地や街灯があるところを走る分にはハイパーコンスタントモードでしのげますし、日中はセイフティライト替りに常時点滅させてますが、かなりバッテリーは持ちは良い、という感想です。
yoshimotoya120さん
走行中の充電可否はキャットアイ製品共通のネックなのですかね~?VOLT400は光量的にも大きさ的にもちょうど良さそうなだけにオシイ感じです。電池の代わりにも充電器にもなる予備バッテリーとはナイスなアイデア!
キャットアイの担当曰く、今後も充電しながら点灯させる仕様変更は予定してないとのことでした。まぁスペアバッテリーを持て、ということなんでしょうねぇ。
スイッチが赤点灯(残量約20%)してからエボルタチャージしてみたんですが、赤点灯が消えるまで3時間はゆうにかかりました。
照度的には、真っ暗な田舎道ではもう少し明るさがほしいところです。
yoshimotoya120さん
街灯がない道路だと、やはり800以上は欲しくなるんでしょうね。とにもかくにも、ナイトライドは、お互い安全第一で参りましょう!