蜂対策といっても、新開(弟)君にヒルクライムで勝つにはどうするか?といったことではなく(いないか、そんな人^ ^)、昆虫の「蜂」のハナシ。
実は先日、ライドの途中で蜂に刺されてしまったのです(T ^ T)。夏のサイクリングには虫にまつわるエピソードも珍しくありませんが(口に入っちゃったとか)、蜂については全くの想定外。でも、ワタシが知らなかっただけで、調べてみると「経験者」は決して少なくない様子。
というわけで、小学生の頃(40年前)にミツバチに刺されて以来、蜂がニガテの吉尾がロードバイクの「蜂さされ」についてまとめてみました。最後に患部の経過画像を載せているので「おっさんの腫れた腕などみたくない」という方は読み飛ばしてくださいませ(^^)
◆考えてみるとサイクリストは蜂に刺されやすかったりする
ワタシの子供の頃は、住宅地で見かける蜂といったら、大抵はミツバチかアシナガバチでしたが、近年は毒性も攻撃性も高いスズメバチをよく見かけるようになりました。開発によって、従来の生息域が奪われるとともに、都市部の環境に適応し、人間の生活圏に巣を作ることが増えてきたからだそうです。
↑わが家も2年続けてコガタスズメバチに営巣されました……
一方で、我々サイクリストが走りに行くコースといえば、交通量の少ない田舎道やヒルクライムに適した山道ですよね。ただでさえ、境界が曖昧になっているところに持ってきて、わざわざ人間の方から近づいていくワケですから、蜂たちと遭遇する機会も増えるってもんです。
サイクリングでの「蜂さされ」は、もはやレアケースではなく、想定内のアクシデントとして考えておいた方が良さそう。特に蜂(攻撃的なスズメバチ)の活性が高まる8~10月は注意が必要です。
◆蜂さされに備える準備とは?
では、実際にどんな準備をしておけば良いのか?蜂に刺されたときの対処法から、考えてみることにします。ちなみに、ワタシには医学の専門知識はありませんので、ネットで調べたことのまとめになります。あくまでも病院に行くことを前提として、その前の応急処置の位置付けとご理解いただければ幸いです。
<蜂さされの対処法>
1.まずはその場から立ち去る
走行中に刺された場合はしばらく走り続ければOK。休憩中でも、手当をする前に場所を移動しましょう。蜂の毒液には他の仲間を呼びよせるフェロモンが入っているので、同じ場所にとどまっていると蜂が集まってきてしまうことがあります。
2.蜂の針を抜く
ミツバチの針は毒嚢と呼ばれる毒液の入った部分かわつながったまま刺さっています。指で無理やり取ると傷口に毒が更に入り込むことになります。また、アシナガバチやスズメバチのハリも患部に残っていることがありますので、ピンセットや毛抜きで針を抜きます。クレジットカードなどで針を横から払うようにするのも有効です。
3.毒を洗い流す&吸い取る
痛みの原因となる蜂毒をできるだけ取り除いておくと治りの速さが違います。蜂毒は水溶性なので、口で吸うと歯茎から毒が侵入してしまう場合があるので注意。傷口の周囲をつまんで搾り出したり、流水で洗い流すようにしましょう。ポイズンリムーバーという専用器具があるとさらに安心です。
4.薬を塗る
抗ヒスタミン系成分を含んだステロイド配合の軟膏を塗りましょう。こうして書くと、特殊な薬のような気がしますが、大抵の虫刺され市販薬には2つの成分が入っていることが多いです。抗ヒスタミン成分は、痒み止めの効果があり、ステロイド成分には炎症やアレルギーを抑える働きがあります。まことしやかに言われていたオシッコをかける(アンモニア)は効果がないそうですよ(^^)
5.患部を冷やしながら、病院へ
濡れタオルで患部を冷やし、炎症を抑えながら皮膚科の病院で受診しましょう。特に、スズメバチに刺された場合は危険性が高いので、できるだけ早く病院に行きましょう。
<サイクリストとして準備しておきたいもの>
・真水のボトル
コンビニも自販機もない場所で刺されてしまうと厄介です。熱中症予防の「水かぶり」にも使えるので、最低1本は真水のボトルを用意しておきましょう。
・ポイズンリムーバー
蜂以外の毒虫や毒ヘビの傷ににも使えるので、ジャージのポケット入れておくと安心。
・虫刺され薬
休憩中に蚊に刺されることもありますから、こちらも夏ライドの救急セットに加えておいた方がグッドです。
◆生死に関わるアナフィラキシー
蜂さされの対処法を調べると必ずでてくる「アナフィラキシー」という言葉。蜂毒や薬物・食物によるアレルギー反応が短い時間に全身に発症することを指していて、生命を脅かす危険な状態になることが「アナフィラキシー・ショック」と言われているようです。
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アナフィラキシーは、発症後、極めて短い時間のうちに全身性にアレルギー症状が出る反応です。
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全身性に複数の臓器(皮膚、粘膜、呼吸器、消化器、循環器など)にあらわれるこのアナフィラキシーによって、血圧の低下や意識障害などを引き起こし、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもあります。この生命に危険な状態をアナフィラキシーショックといいます。
“
アナフィラキシーの特徴のひとつは、短時間で症状があらわれること。症状が出るまでの時間は、アレルゲンや患者さんによって差があります。薬物や蜂毒は直接体内に入るため、早く症状が出る傾向があります。これに対し、食べ物は胃や腸で消化され吸収されるまでに時間がかかるため、症状が出るまで薬物や蜂毒よりは時間がかかることが多いです。アナフィラキシーが原因で心停止に至った例の、心停止までの平均時間は、薬物で5分、蜂毒が15分、食物では30分といわれます(アナフィラキシーがすべて心停止に至るわけではありません)。
また、アナフィラキシーは、一度おさまった症状が再びあらわれることもあります※。「おさまったから大丈夫」と安心はせず、すぐに病院で診断を受けることが大切です。
※二相性反応といいます。
<出典元>ファイザーHP
ワタシの場合、応急処置をしながら30分くらい様子をみていたのですが、気分が悪くなることもなかったので、ライドを再開してしまいました。でも、次回はどうなるかわかりません。蜂毒アレルギーとアナフィラキシーのリスクついては、検査で調べることができるそうなので、一度受診してみようと思っています。
◆今回の「蜂さされ」状況
最後に、ワタシの刺されたときの状況と処置、その後の様子を載せておきます。まだ、蜂に刺されたことのない方の参考になれば幸いです。
・蜂の種類
アシナガバチ(だと思う)
・刺された状況
走行中、肩に何かぶつかったと思ったら、ジンジン・ひりひり……痛むところを横目で見ると、黄色と黒のしましまの物体が張り付いている。痛みが強まる中、そのまま2~3分走行。「止まってから払い落としたのでは追いつかれるかも」と思い、走りながら指で弾き飛ばしたのち、キッテルばりのスプリント(うそ)で蜂をちぎる。
※飛行速度が遅いアシナガバチだったから助かっただけ。スズメバチなら時速40キロでかっ飛べるらしいので、同じ手は使えないかも。
・刺された数
2ヶ所(だと思う)
↑刺された直後の状況。意外と地味である
※蜂に襲われたというよりは「衝突」という感じ。蜂もびっくりして、ぶつかった時に一回、肩に止まっている間についでに一回、という具合に刺された模様
・応急処置
1.患部をつまんでみるが、血も毒液らしきものも出ない
2.自販機で買った水をかける
3.ライド(120キロ)から帰宅後、虫刺され薬を塗布
※患部を避けたシャワー入浴実行
・当日の痛み
激痛というよりは、軽いシビれやひどい日焼けに近いヒリヒリ感。ミズクラゲに刺された痛みにも似ている。痛みは30分くらいで収まるが、ライド中に心拍が上がるとピリリと痛んで存在を主張。触るともちろん痛い。
・翌日以降
赤みと腫れ(赤い部分が全て固くなっていて大きなシコリのよう)が広がるが、痛みやかゆみはなし。患部を押すと鈍痛。痛みの強さで2ヶ所刺されていたのだと気づく
↑翌日画像
↑2日後画像
↑3日後画像
赤い範囲はやや縮小。シコリ感は変わらずだが、押しても痛まなくなる。
↑6日後画像
赤みが小さく、まばらになる。シコリの範囲もかなり縮小
繰り返しお伝えすると、刺されたのが毒性の弱いアシナガバチだったので、この程度で済んだ模様。スズメバチだとこんな軽傷では済まないようなので、くれぐれも気を付けなくては!でも、走行中の衝突を避けるには一体どうしたら良いのか……難しすぎる課題ですσ(^_^;)
吉尾エイチでした。m(_ _)m
コメント
蜂刺されにオシッコは効かないんですか!? それは知らなかった!(>_<) いわゆる迷信の類いの民間療法だったんですね…
蜂対策でワタシが注意してることは、山間部メインで走るときは黒いウェアは着ない、コロン類はつけない、くらいですかねぇ。今のところ襲われたりはしてないのが幸いです。
yoshimotoya120さん
そーなんです。オシッコは雑菌による悪影響しかないそうですよ。蜂に虫さされ薬はしっくりきませんでしたが、毎日塗っていると確かに治りが早い気がします。
そっかぁ、言われてみれば純粋なアンモニアじゃないですもんね。納得しました。
ワタシが小学生の頃に刺されたときは、バァちゃんが朝顔の葉を揉んだ汁をつけてくれましたね。あれは効果あったのだろうか??