今回の三浦半島小路(こみち)ポタは、半島北部の東京湾側をディスカバリー。というほどのものでもなくて、ポタリングですらなくなってお散歩レベルのユルさになってきた気もするのですが……。それもまた良き!ということで、行ってみましょう。
十三峠・安針塚エリア
国道16号線のトンネル地帯から西へ折れると、短いけれど急峻な丘を登るプチ・ヒルクライムコースがあったりなかったり。というのも、地図ではつながっているように見えても、至る所で行き止まりや階段に出くわすからです。いちいち腹を立ててもきりがないので、のんびりムードで「道探し」を楽しみます。
のの字坂
ループ橋というには可愛すぎる佇まいですが、れっきとした立体交差道路。戦前、山の上に築かれた砲台へ物資を運ぶために作られた道路。自転車でも登りやすい坂道です。
直径40mほどの輪の中は児童公園(田浦1丁目公園)になっていて、春は桜の見所に。初夏は外周の斜面に、色とりどりの紫陽花を楽しめます。
十三峠
国土地理院の地図を眺めていて見つけた地名。高い山がない三浦半島に“峠”とは大げさすぎる気もしますが、どこへ行くにも徒歩だった時代にはかなりの難所だったようです。
今は普通にクルマが走る生活道路であり、半島中央の山々に続くハイキングコースの一部になってはいますけど、舗装がいきわたりグラベル濃度はほぼゼロでした。
全国各地にある 「十三峠」は、近くにある13基の塚(十三塚)が地名の由来になっていることがほとんどなのだそう。しかし、横須賀のこの地は、保土ヶ谷から浦賀に至る「浦賀みち」の13番目の峠だったから、というシンプルな説があります。 (峠に祀られた十三仏にちなむという説もあるらしいが、現地では見つからず)
塚山公園(安針塚)
知る人ぞ知る「三浦按針」は、本名をウィリアム・アダムズというイギリス人の船乗りです。徳川家康の治世に台風で大分県に漂着。家康に気に入られ、日本橋の屋敷と三浦 (逸見地区)の領地を賜ったのだそう。日本人の妻を娶り2人の子をもうけた後、生涯を日本で過ごした方。
そのご夫妻を偲んで供養塔が建てられ、まわりを整備したのが塚山公園です。公園といえばクローズドエリアが一般的ですが、ここは生活道路を取り巻くように緑地が散在したつくり。園内を普通にクルマが走り抜けていくのが面白い。ただし、駐車場はありません (ほんと斜面しかないから)。
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