この2ヶ月、ライドは100%ZWIFTのみで過ごしてみました。以前に挫折したクラシックローラーのストイックさに比べたら、ZWIFT+スマートローラーは“楽しめる”レベルの組み合わせ。とはいえCGばかりを眺めていると、逆にリアルへの渇望が高まってしまうところもあります。
なので今回は、ZWIFT以外の実写版トレーニングアプリを試してみることにしました。架空の世界ではなく、家にいながらにして実在する道を走る感覚をレポートします。
>>【エクスプローバ・ノザSの300kmインプレ 】スマートローラーの静音性をクラシックローラーと比較してみた | 凪ロード
エクスプローバ・ノザSが対応している実写版アプリは?
吉尾が使っているスマートローラーは、エクスプローバのノザS。メーカーのHPによると接続できるオンライントレーニングアプリは8種類です。そのうち実写版は3種類ですが、最近イベントでよく使われるROUVY(ルービー)はANT+接続のみ。iPhone単体では繋がりません。候補はBluetoothに対応しているKinomap(キノマップ)かFLUGAZ (フルガズ?)に絞られます。
吉尾はどちらの名前も知りませんでしたが、Kinomapはフランスの、FLUGAZはオーストラリアのサービスのようです。いくつかレビューを調べてから、まずはKinomapを試してみることにしました。日本のローラー台メーカーのミノウラがタイアップしているせいか、アプリの日本語対応がかなり進んでいるからです。
Kinomapは慣れてしまえばZWIFT以上に親切
フランス人気質が反映されているからというわけではないと思うのですが、直感的に使えるZWIFTとはちょっと勝手が違いました。なんとサインアップがアプリで完結しないんです。さらに、スマホのwebサイトからも上手く動かず……結局PCを立ち上げてやっとアカウントまで辿り着きました。初回のみの手続きとはいえ、全くイケてないです。
ライド中の表示もやたらと情報量が多く、最初は馴染めませんでした。が、読み方がわかると実はZWIFTよりも親切だったりします。左上にある①自分の今の状態に加えて、② 勾配で色分けされた全コースに現在位置が表示され、さらに③次に登る斜度とそこまでの距離や④ゴールまでの残距離も教えてくれます。また、⑤動画には映りませんが、マップとリーダーボードで他のプレイヤーの位置がわかるので、競争好きな方はスイッチが入ってしまうかも。
10kmを超えるヒルクライムは3年ぶりでしたが、至れり尽くせりの表示のおかげで、苦手な登坂でも心が折れにくかったです(あとどのくらい頑張れば良いのかわからないと萎えやすいから) 。
実写アプリでコースの下調べ、はアリだと思う
今回のお試しで選んだコースはヒルクライム のメッカ「ヤビツ峠」。同じ神奈川県に住んでいながら、実は一度も行ったことがありません。そもそも登坂が苦手なうえ、結構交通量が多く走りにくいとか、地元のみなさまにはあまり良く思われていないとか、ネガティブな評判だけが目について、完全に腰が引けていました。とはいえ、吉尾もローディの端くれ(の、そのまたさらに端だけど)。興味がないわけではないんです。
そんな吉尾にとってのKinomapは、トレーニングというよりもコースの下調べとして非常に良かったです。1人称視点のカメラアングルはペダルに合わせて進むグーグルのストリートビューのよう。車の多さや路面の状態といった環境面はもちろん、だいたいの所用時間や疲労度を事前に体験できたことは大きな収穫。
さすがに路面の凹凸や細かい斜度の変化までは再現されないため、おそらく実走では1〜2割遅くなるはず。でも、あらかじめその覚悟ができていれば、苦手なヒルクライム もなんとか乗り切れそうな気がします(気がするだけですが) 。
いよいよギヤ比はコンマの世界へ突入か?
実際に道を走る時はなんといっても安全第一。登坂に苦しみながらも周囲に気を配らなければならないわけで、きっといっぱいいっぱいになったまま訳もわからず終わってしまうか、道半ばで心が折れていたでしょう。
でも、絶対に倒れない&ぶつからない固定ローラーならとにかく足さえ回していれば良いので、いろいろなことを自覚しながら走ることができます。今回改めてわかったことは、斜度が7%を超えるとケイデンスを保てなくなるという現実。
前34T×後30Tの組み合わせでもそんな状態ですから、トレーニングあるのみだとアタマではわかっているのですが……低きに流れるのがヒトの性。いよいよ、1未満のコンマレベルのギヤ比が気になりだしてしまいした。うーむ。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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