新しいETRTO規格でタイヤはスリムになった?
ETRTOについてなんとなく理解したところで本題。今回の趣旨は「ETRTOの改定でタイヤの何が変わったのか?」ということですので、その変化をいよいよ見える化してみたいと思います。
【ETRTOの改定】
旧)リム幅の内寸が15ミリの時、表記どおりのタイヤ幅になる
↓
新) リム幅の内寸が19ミリの時、表記どおりのタイヤ幅になる
なぜこんなことが必要になるのかというと、リムにはめた際のタイヤ幅は、リム幅の内寸によって変化してしまうから。一般的にリム幅の内寸が2mm変わると実際のタイヤ幅は1mm程度変わるそうです。
画像のとおり、同じタイヤをよりワイドなリムに合わせるとタイヤ幅は広がり、そのぶん高さが低くなります。つまり、従来の基準のままだと、ホイールのワイドリム化によって、どのタイヤも実際の幅が表記以上になってしまうわけで。せっかくの統一規格も意味がなくなってしまいます。リム幅のトレンドに合わせて、表記どおりのタイヤ幅を実現できるように基準自体を変更しちゃったわけですね。
その変更でタイヤがどうなったかというと、同じETRTO表記のタイヤを新旧で比べた場合、タイヤ自体の幅は細くなっている、はず。幅広リムに対応したのにはスリム化?一見キツネにつままれたように感じますが、実験してみるとそうでもなさそうなんです。
はっきりとした裏付けは取れませんでしたが、これが事実ならタイヤ幅をキープしたまま軽量化されるわけで……ワイドリムホイールのオーナーには喜ばれる改定なのではないでしょうか?
19C未満のホイールに新規格タイヤ使う際の注意点
一方で、ワイドではないリムのホイールユーザーが新規格タイヤを使う場合は、実験①とは逆の変化が起こります。広いリム幅に合わせて設計されたタイヤを細いリムに合わせると、タイヤ幅は細くなり高さが増すというわけです。
特に、リムブレーキ車でタイヤにエアボリュームを求めて、キャパシティいっぱいのサイズを攻める方(吉尾ですね)は要注意。タイヤは幅は表記より細くなるかわりに高さがでるので、タイヤがフレームに接触する可能性があります。
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正直、16.5Cという中途半端なリムを使っている身としては「19Cのホイールってそこまで普及していたっけ?」と口を尖らせたくなる気持ちもあります。でも、新規格準拠のメーカーは今まであいまいだったタイヤの実寸を明確に表示するところも出てきたり。この改定を機にタイヤサイズがより選びやすくなるメリットもありそうです。
そのあたりは、次回の記事でシュワルベのプロワンをサンプルにして新旧モデルを比較しながら探ってみたいと思います。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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