【2020年ロードバイクのニューモデル】スポーツ自転車の多様化で未来はもっと楽しくなる、ハズ

自転車の小ネタ

 

旧来の“区別”が取り払われて、自由に楽しむスタイル提案が加速する

ロードバイクから少しスコープを広げて、スポーツ自転車全体を俯瞰してみます。これまで区別されるべき、と思われていたことの境目がどんどん薄れてきて、良い意味で混ざり合う動きが一気に加速しているように感じます。楽しみ方の “自由(フリー)”がどんどん広がってきているのではないでしょうか。

1.フィールド・フリー

一番わかりやすいのは、グラベル・ロードのラインナップが増えたこと。ロードバイクのフィールドは、今や舗装路から完全にはみ出してきています。さらに、MTBで先行していた技術が普通に取り入れられるようになってきたのもポイントです。

ディスクブレーキはもちろん、それに伴ってキャリパーの制約から解放されたホイールは17→19Cへとさらにワイドリム化。ショックアブソーバーのギミックもますます高性能になりました。ちょっと面白いところでは、ダウンチューブのストレージ(物入れ)化。こちらも、MTBの世界ではすでに実現されているアイデアですね。

シマノ・GXRコンポーネント
グラベル専用コンポの発売で、ダート界隈はさらに盛り上がりそう。

 

スペシャライズド・ルーベ
油圧式にグレードアップしたフューチャーショックの乗り心地は是非体験してみたいものです。

 

トレック・ドマーネ
ありそうでなかった内臓ストレージ。個人的にめちゃめちゃ刺さったギミックです。

 

メインの舗装路はさらに走りやすく安全に、そして、少しダートな脇道に入っても楽しめる、そんなコンセプトのフィールド・フリーなバイクの存在で、ロードバイクは初心者もベテランも今まで以上に楽しめるアクティビティなっていくのではないでしょうか。

2.ジェンダー・フリー

もうひとつのメインストリームは性別の考え方。男女の違いを重視してあえて “女性専用”を謳いながらも、従来のフェミニンなカラーリング一辺倒から脱却したモデルや、男女の区別をなくして、フレームのサイズ展開を増やしたユニセックスなモデルが次々とデビューしています。

ジャイアント・LIV
女性専用フレーム=パステルカラーの既成概念を破ったスタイリッシュなカラーリング。男性から見てもカッコ良いです。

 

スペシャライズド・ルーベ
男女別モデルを撤廃して、フレームサイズの幅を増やしたジェンダーレスモデル

 

アプローチは異なりますが、どちらのバイクも「女性が今まで以上にロードバイクを身近に感じて欲しい」というメーカーからのメッセージに他ならないと思いますし、小柄な男性にとっても選択肢が広がるメリットがありますね。

3.エイジ・フリー

なんといってもe-Bike、特にe-MTBモデルのリリースラッシュは高齢化する日本にフィットするのではないかと考えています。もちろん、男女の体力差をフラットにする意味で、ジェンダーフリーの役割も強いのですが、あえてこちらで整理させていただきました。

年齢を重ねるにつれて、どうにも低下していくのが視力と反射神経。公道を走るロードバイクにとっては、自分だけでなく周囲の安全にも関わる致命的な事態です。だけど、自転車は楽しいから乗りたい……そんなシニアのニーズに応えてくれるのが、乗る場所とセットになったe-MTBなのではないでしょうか?

e-MTB
一度味わうと、何気にやみつきになるフィーリングです。

>>【MTB×e-Bikeの試乗比較】ヤマハと、ミヤタと、それからトレック、みんな違ってみんないい。 | 凪ロード – Part 2

 

クローズドコースだから、歩行者を巻き込んでしまうことはないし、山坂があってもモーターアシストでクリアできる。カラダひとつなら移動もラクチンです。「人生100年時代」と言われる近い将来を考えると、これからは機材の魅力だけではなく、体験の場も含めたトータル提案必要。“公道卒業生”が楽しめるフィールドが増えていくと良いなあ(結構切実)。

まとめ:今まで以上に、いろいろな人がスポーツ自転車に乗り始める、はず

一言でいうと、スポーツバイクの “敷居”はどんどん低くなっているのではないか、と。人口減のマーケットには、構成比(シェア)を高めることがセオリーとはいえ、あの手この手でスポーツバイクの魅力を体験するキッカケづくりに業界全体が本腰を入れてきています。

これが上手く伝われば、いろんなメンタリティやキャリアやスキルを持っている人が集まり、ユーザー同士の知見はさらに混じり合い、つながりも広がります。つまり、スポーツバイクって、もっと多様性にあふれた、もっと魅力的なソサエティに成長するはず。エコだったり、ウエルネスだったり、世の中的な志向は追い風十分ですからね。

スポーツバイクで風を切る楽しさを、少しでも多くの方々に感じてもらいたいから。当ブログ『凪ロード』も機材とフィールドの進化をしっかりとキャッチアップしていきたいと思います。

 

吉尾エイチでした。m(_ _)m

 

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