ブレーキのオーバーホールが終わったので、駆動系に手をつけることにします。まずはリアディレイラー『RD4600』から。
こちらもコラテック時代に経験済みですが、前回は余計なところまで分解して、組み上げるのに苦労しちゃいました。その轍は踏まず、今回はライトな感じでいきますねσ(^_^;)
◆準備のキモ:アジャストボルトの「H」側を締めこんでおくと作業がしやすい
何はなくとも分解図を確認します。
ボルト類にラスペネを注油。浸透を待つ間に、H側のアジャストボルトを目一杯締め込んでおきましょう!
こうすることで、アームの間隔が広がり、ボルト類が外しやすくなります。さらに、メインのスプリングが開いた(伸びた)状態になるからクリーニングもしやすいハズ(^^)
このビミョーな隙間があるとないとでは大違い!
◆分解のキモ:スプリングには手を出さない
準備ができたところで、いよいよ分解していきましょう!
1.Bテンションアジャストボルト【分解図2】
使用工具は#2のプラスドライバー
緩み止め剤が付いているのでカタイですよ。ネジ山をなめないようにゆっくりと作業します。
2.ケーブルフィキシングボルト&プレート【分解図3】
使用工具は5ミリのアーレンキー
プレートの向きがまぎらわしいので組立時は要チェック!
3.ケーブルアジャストボルト【分解図4】
手回しで外れます。中にスプリングが入っているので無くさないように注意です。
4.ストロークアジャストボルト分解図5】
使用工具は#2のプラスドライバー
「準備のキモ」で書いたとおり、H側はそのままにして。L側だけ外してクリーニングしちゃいます。
5.プーリーボルト【分解図11】
使用工具は3ミリのアーレンキー
こちらも緩み止め剤がすこぶるカタイです。無茶するとアーレンキーを曲げてしまうかもしれないので、じんわり力をかけていきましょう
今回の分解はここまでです。
前回はPテンションスプリングまでたどり着いたのですが、カバーされているせいかコンディションの悪化は見られませんでした。その割に組立てが厄介なので、今回はわざわざ分解しなくても良いかな、と。
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ティアグラ・リアディレーラー『RD4600』の分解整備?…スプリングには手を出さないの巻
◆清掃のキモ:ちびブラシは何かと使える!
例によって、分解したボルト類は、ブレークリーンでつけ置き洗浄。
ブレークリーンを直接本体にかけると、内部にまで入り込んで、BテンションスプリングやPテンションスプリングに塗布してあるグリスまで流してしまいます。
そこでおすすめなのが、ブラシにつけてこすり洗いです。古歯ブラシはもちろん、100均のチビブラシが大活躍しますよ。高いものではないから揃えておくと超絶便利!
キレイになったパーツは、破損や変形をチェック。これをやらないと分解整備をした意味がありません。で、めでたく発見!
ストロークアジャストプレートが割れちゃってます……。この部品は、締めたアジャストボルトが緩まないように保持するためのもの。割れによって手応えが緩くなっている感覚はないから……d( ̄  ̄)ま、今回はこのままで。壊れている認識だけは持っておきましょう。
◆注油のキモ:メインスプリングにはスプレーグリスがヒット
今回のヤマ場はメインスプリングのクリーニング。サビ止めにベッタリ塗ってあるグリスが、見事なまでにヨゴレを掴んでいます。
洗い流すのはブレークリーンで一発!ただ、分解できないし隙間は狭いしで、新しいグリスをどう塗ったもんか……
スプレーグリスを試してみます。適量を吹いたら、歯ブラシでスプリングの隙間に塗りこんでみました。
歯ブラシの毛先が入るくらいの間隔は開いているので、なかなかグッドな仕上がりd( ̄  ̄)
この作業が終われば、H側のアジャストボルトとプレートを外してクリーニング。
最後は可動部にチェーンルブを差しておきます。「組立作業中にルブが回るから」と、ワタシはこのタイミングで注油しちゃいます。
ワコーズのチェーンルブがお気に入りです。浸透性は高いのに時間が経つとしっかり定着するから、チェーン以外の可動部にも良いと思いますよ。
◆組立のキモ:テンションプーリーの向きに注意
組立てはプーリーからやります。ベアリングにはポリリューブを忘れずに。ついでにボルト類には固着防止のグリスを忘れずに!
組立時の注意点はたった一つ!テンションプーリーには向きがありまーす!
ちゃんと矢印が書いてあってもお約束で間違えるヒト、いますよね……ココにσ(^_^;)
◆所要時間は1時間 。使用工具とケミカルはこちら
・工具&ブラシ類
ブラシセットは便利!
・ケミカル類
ブレークリーン
ラスぺネ
チェーンルブ
スプレーグリス
ポリリューブ
リチウムグリス
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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