wiggleのセールで思わずポチッとしてしまったメリノウールのサイクルウエア。前回のジャージに続いて今回はボトムスのビブタイツについて語らせていただきます。
dhb 冬用メリノビブタイツのディテール
一見なんの変哲もない、どベーシックな黒タイツ。ですが、素材とパッドにはかなりこだわっているようす。そのぶん価格も、お値頃なdhbにしてはややお高めになっています。それでもコストパフォーマンスは優秀だと思いますけど。他のラインナップがリーズナブルすぎるんですよね。
Sportwool®の汗抜けは素晴らしい
ザ・ウールマーク・カンパニーが世界的に展開を開始した新素材が「Sportwool®」。dhbメリノビブタイツでは前腿と脚の後ろ側全体に使われています。
Sportwool®の特徴は吸湿拡散機能です。吸湿性に優れたエクストラファイングレードのメリノウールを内側に、水分の拡散性に富んだポリエステルを外側に使用することでハードな運動でもドライな肌触りをキープ。特に運動後の汗冷えを抑えてくれるのだとか。ちなみに製造しているのはデンマークのファブリックメーカー。ラファにも素材供給しているのですって。
対応気温は5℃まで。厳寒期には向きませんが、7〜8℃の日並に汗がこもりがちのヒルクライムでゼーゼー回しても下半身は常に爽やか。起毛素材でここまで汗冷えしないのは素晴らしいと思います。あと、ウールなのに洗濯機が使えるのも嬉しいポイント。
DWR加工されたRoubaix素材
DWRとは耐久撥水加工のことです。脛と背中には撥水力の高いRoubaix素材(伸縮性の高い起毛素材の商品名らしい)を配して、路面の水しぶきやにわか雨にも対応しています。
吉尾のイチオシ!「極上パッド」
個人的に全力でおすすめしたいのがこの青いパッドです。dhbのビブをまた買ってしまった理由がこれ。まず取り付け位置がブラボー!吉尾は猫背(=骨盤後傾)なので、たいていのビブやレーパンのパッドだと、坐骨がOBしてしまうことが多いんです。でも、dhbならバッチリ収まります。それがなにより嬉しい!
もちろんロングライドでもおしりは快適の一言。それほどぶ厚い感じでもないのに、底つき感がない良い意味で不思議なパッドです。吉尾が気に入ったAeron Ultraよりも1層少ない3層構造ですが、それでも十分にコンフォータブル!
独特なサイズ感に今回は苦戦……
サイズ選びはチャートどおり、今回も XSをチョイス。同じdhbブランドの「Aeron Ultra ビブショーツ」がサイズ的にも今のところの最適解だと思っていますので、それに合わせてみました。しかし、メリノビブタイツは想像以上にめっちゃ細かった!
膝から下が細すぎる!
特に膝からふくらはぎにかけてが、まるで手掘りのトンネルような”狭き門”。なだめてもスカしてもそこから先に進めません。ビブタイツがしっかり上まで上がらず、結果、股間とパッドの間に隙間ができてしまうほどです。買う前にwiggleサイトのレビューを読んでキツめであることはわかっていましたが、吉尾の脚は貧弱レベルの太さですからね。「俺の脚なら問題ないはず」と妙な自信はあったのに……まさかこれほどとは_| ̄|○
キツいウールは伸ばして育てる?
さすがにこれはサイズ交換か?と諦めかけた矢先、どこかで仕入れた知識を思い出しました。「ウール製品は伸ばせる」洗濯で縮んでしまっても、濡れた状態でテンションをかけてあげれば元のサイズに戻せることもあるのだとか。今回のビブタイツは縮んだわけではないけれど、同じ理屈でうまくいくかもしれない!と。
そこで注目したのが部屋のゴミ箱。1番キツい膝まわりより数センチ太めの外周だから伸ばしに使うにはちょうど良さそうです。ビブタイツを水洗いした後で、ゴミ箱を膝のあたりにむりくり押し込みます。破れるのではないかとヒヤヒヤしながら少しずつ少しずつ……
いやいやいや。半信半疑でしたが、なんでもやってみるものですね。試しに片脚だけ伸ばしてみたところ、上画像のとおりかなりの改善がみられました。さすがにユルユルにはなりませんけど、パッドは股間に密着する様になりましたし、なにより股下の丈がピッタリに!Sサイズに交換していたら間違いなくダブついていたはずですから、思い切ってやってみて良かったです。やっぱりジャストサイズは気持ちイイ。
縫い目を傷める可能性アリ?
いつものとおり「めでたしめでたし」で終わらないのが当ブログ。念のため各部の破れをチェックしていたら、縫い目の部分がかなり広がっているのを見つけてしまいました。Sport wool® って化繊のウエア素材より伸縮性が弱いみたいですね。生地が伸びにくいから縫い目にテンションが集中してしまったのでしょう。自分で試しておいてなんですが、もしメリノビブタイツを伸ばすならくれぐれも慎重に。
膝裏の素材をアップデートしてくれたらサイコー!
そんな裏ワザでスーパージャストなフィット感に育ったメリノビブタイツ。縫い目に不安が残るものの一応は結果オーライ、なんですけど。ペダリングの上死点で膝の屈曲が深くなると感じる、膝裏の「ごろつき」だけは如何ともしがたいものがあります。
これはサイズではなく素材の問題だと思うのです。 厚手で伸縮性が弱めなSport wool®ではなく、もっと薄くてよく伸びる生地を使かってほしかった……。例えば、膝上から裾までの前面をSport wool®、後ろ側を脛に使っているような伸縮性のあるRoubaixにする、とか。
そうすれば、ごろつきが解消されるうえサイズの許容範囲も広がって、より多くのユーザーにフィットするはず。その点以外は本当に素晴らしいビブタイツなので、アップデートされることを切に願います!
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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