愛車のロードバイクを「フロントシングル化」してはや3ヶ月が経ちました。と言っても吉尾のフロントチェーンリングは34T……そうです、コンパクトクランクのインナーリングと同じ歯数の「ヘタレ仕様」なんです。
一般的なフロントシングルは、チェーンリングを40T前後のほどよいサイズにする代わりに、スーパーワイドなスプロケット(11-42Tとか)を組み合わせ、ギヤレンジを確保するのがセオリー。ですがその場合、一段ごとのギヤ比が離れてしまうので、ダブルチェーンリングとの走行感の違いが気になっていました。
そんな中、先日レンタルしたグラベルバイクで38T×11-42Tの“真正”フロントシングルを体験できました。しかも、以前から気になって仕方がなかったスラムのコンポ!というわけで今回は、「スラム・フォース1」のファーストインプレを軸にフロントシングルの乗り味をお伝えします。
スラムのフロントシングル専用コンポ「フォース1」の特徴
念のためSRAM(スラム)のご説明から。アメリカのイリノイ州で1987年に創業したパーツメーカーで、シマノ・カンパニョーロに次ぐ第3のコンポーネンツベンダーで、北米のマウテンバイク市場では「世界のシマノ」を上回るシェアを持っているのだとか。
シマノの創業が1921年、カンパの設立は1933年ですから、スラムは半世紀以上若い企業。その分ラジカルで派手なイメージがありますね。最近では業界初のワイヤレス電動コンポをリリースし、人気を集めています。
「フォース」はスラムのロードコンポのセカンドグレードですから、シマノでいえば「アルテグラ」と同じ位置付け。ただ「フォース1」はMTBで主流になりつつあるフロントシングル仕様ということで、ロードバイクにMTBの味付けを加えたグラベルバイクの完成車にアセンブルされることが多いです。その特徴は軽さと「ダブルタップ」と呼ばれるユニークな変速アクションです。
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