④パッドの厚みよりもベースのしなり
コンフォート・サドルといえば、たいがいのモデルがパッドを大盛りしています。でも、僕としては、ベースのしなり具合のほうが重要なポイントでした。パッドが厚くても、ベースが硬いサドルは苦手。しなりをうねうねと感じられるフレキシブルなタイプが好きなんだとわかりました。
⑤サドルの長さは短めで
ご主人はトップチューブバッグをつけることが多いのですが、その分トップチューブ上のスペースが狭くなります。レギュラーサイズのサドルだと信号待ちなどでサドルを降りた際、サドルの先っぽでつつかれちゃうんですよね。ショートサドルなら、そんなこともなくなるのでうっとおしさが解消されます。ご主人は特に前乗りというわけでもないから、ショートサドルを使う必要は1ミリもないはず。たぶん流行りものを使ってみたいだけなんでしょうね。まあ、僕とは利害が一致しているので良いのですけど。
⑥先っぽは鈍角に限る
ショートサドルと言っても、そのフォルムはさまざまです。ご主人は坂を登るときに僕をサドルの前の方に移動させるので、先っぽが鋭角だとヒジョーに具合が良くない。僕がしっかり乗れるように、レギュラーサドルの前側を切り落としたような台形に近い形状だと安心できます。
⑦できれば重さは200g前後
レースやヒルクライムに参加するわけではないけれど、軽いサドルは走りも軽やかに感じます。僕は上に乗っかっているだけだから、重さは関係ないのですが、ご主人の好みに影響されているんでしょうね、やっぱり。
7つのポイントを見事にクリア!ずっとお付き合いしたいセライタリアの 『SP01・ブースト』
そんなこんなで、6つのサドルちゃん達とはなかなか深いカンケイにはなれませんでした。ご主人も、僕の偏食ぶりにはいい加減愛想を尽かしているようす。でも、世の中は広いですね。これまでダメだししてきた7つのポイントを全てクリアしている“理想の彼女”に巡り合うことができちゃいました。それが セライタリアの『SP01・ブースト』ちゃんです。
①145ミリの横幅はまさに“安住の地”
② おへそのような座面の窪みがスウィートスポットを作りだす
このサドル、目を凝らしてよくよく見ると、真ん中あたりにうっすらとウェイブしている部分があるんです。ここが僕の “定位置”を教えてくれるので、巡航時も身の置きどころがスパッと決まります。とはいえ、全体的にはフラットな座面ですから、僕の位置をズラしても違和感はありません。登りの前乗りも下の後乗りもとてもスムーズ。
③大胆なセパレート構造のおかげでセンターの痛みなし
④抜群にしなるベース
⑤邪魔にならないショートタイプ
⑥先端にもしっかり座れる鈍角シェイプ
⑦実測重量は207g
詳しくはご主人が別記事で語りたいそうなので譲りますが、とにかく気になるところがひとつもない、パーフェクトなお相手です!
サドル選びはロジカルな思考が向いている?
そんなわけで、一旦は安住の地にたどり着いた我がしりですが、実はもっと相性の良いモデルがあるのかも知れません。
冷静に考えてみると、世の中にあるサドルを全て試すことはできないから、本当の意味での「ベストなサドル」にはいつまでたってもたどり着けることはなく、そのときどきの「モアベター」を積み重ねていくことが”サドル選び”という行為なのだと思います。
そこでおすすめしたいのが、PDCAのアプローチ。サドルをいくつかの観点に分解したら、それぞれについて仮説と検証を繰り返す。ただ、仕事の中でやるものと違って、自分にとってのマイナス要素を排除していくのががポイントです。
これまでのサドル選びを振返ってみても、アンマッチな部分はすぐにわかるけれど、フィットしていることは意外と体感しづらいきがします。そんな悩ましさが“サドル沼”と表現されちゃう所以でもあるのでしょう。
なので、不可がない=自分にピッタリ、くらいのざっくり感でPDCAサイクルを回していけば、結果的には最短距離で自分の「モア&モアベター」にたどり着けるはず。サドル選びに迷っているなら、ロジカルに状態を整理してみるのもおすすめですよ。
吉尾エイチでした。m(_ _)m
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