【105リアディレイラー新旧比較】RD-R7000とRD-5800を比べてわかった進化のポイント

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アウターワイヤーは専用品が推奨されているけれど……

旧型をセルフで取付ける際、悩ましいのがワイヤーの長さ。ディレイラーの動きに合わせて、アジャストボルトの位置が変わるので、その分の「余裕」を織り込んだ長さに設定する必要がありました。

>>【ロードバイクのシフトワイヤー取り回し】悩めるアノ長さには目安があった! | 凪ロード

しかぁし。RD-R7000のアジャストボルトは、なんと動きません!しかも、位置がチェーンステーに近いので、アウターワイヤーのカーブがキツくなります。そのため、同梱の柔らかいアウターワイヤーが推奨されています。


↑不動のアジャストボルト

愛車のRIDE3000のワイヤーは “オールアウター”。STIからリアディレイラーまでアウターワイヤーが繋がっているため、専用品を使うことができません。デフォルトのジャグワイヤー のアウターの硬さでは、上の画像くらいの曲がりが限界。なんとも間抜けなルーティングになってしまいました_| ̄|○

最新のフレームのように、アウターワイヤーがチェーンステーの上部から出るタイプなら良い具合になると思うのですが、いかんせん2016年型のフレームなもので……ワイヤーをシマノの純正品に替えれば、見栄えが良くなるのかもしれませんね。

 

変速の“スウィートスポット”は意外と狭い?

シフティングの調整は旧型に比べるとシビアな感じがしました。手回しのアジャストボルトだけでなく、チェーンの長さやエンドアジャストボルト(旧型のBテンションボルト)の調整も総動員しないと、「ここだっ!」というポイントには入りません。旧型はもう少しおおらかなセッティングだった気がします。


↑エンドアジャストボルトの調整がキモ

シングルスプリングとなったことで、ガイドプーリーの軌道が旧型から変わっているのでしょうか?特にエンドアジャストボルトの調整は丁寧にやっておいた方が良いみたいです。

>>【リアディレーラーの変速トラブル】変速が変則的になったら最初にチェックしたい5つのポイント | 凪ロード

あと、インナーワイヤーの先端の長さ(いわゆるチョロ毛)にも注意。新型はホイール側に抜かれているから、長めに残すとスポークに干渉してしまいます。右サイドからの見た目は格段にすっきりしたので、個人的には気に入っている部分なんですけどね。


↑チョロ毛は3センチ以内に収めると◎


↑チョロ毛無しのすっきりフェイス!

 

慣れてしまえば、メンテナンス性も良好です

整備面での旧型との「違い」は、多少ネガティブに伝わった部分もあるかもしれません。でも、変更点に慣れてしまえば、旧型よりもメンテナンスしやすくなっています。

 

アジャストボルトを回した分量がわかりやすい

個人的に一番刺さったのは、アジャストボルトの形が改善されたところ。旧型はシンメトリーでしたが、新型には「出っ張り」が1箇所設けられています。


↑なんで今までなかったの?と思うくらい便利な「出っ張り」

これが目盛りの役割をしてくれるので、最後の追い込みをするときに超便利!旧型のときは、「どのくらい回したっけ?」なんてこともしばしば。手戻りがなくなり、調整時間が大幅に短縮されました。

 

ボルト類が全てアーレンキーになった!

旧型では変速調整に使う3つボルトは、全てドライバー対応でした。新型は2ミリの六角タイプに変更されたおかげで、車載工具からドライバーをカットできます。


↑ 乗り始めはライド中に調整することも多いから、工具を減らせるのは地味に嬉しいポイントです。

 

インナーワイヤーの固定がラク!

調整作業をする前に、インナーワイヤーを仮止めするのですが、旧型では結構締めておかないとシフトチェンジの際にすっぽ抜けてしまいイラッとすることもありました。

新型は、アーレンキーのボールポイント側でもキュッと締まるので、ワイヤーの張り具合をやり直すときに作業がラクなんです。


↑ワイヤーを通す場所もわかりやすくてグッド!

 

まとめ:劇的な変化はないけれど、さらに煮詰められた完成度を実感!

シマノのコンポは、もともとの完成度が高いから、モデルチェンジしても劇的な変化を感じることは少ないのかもしれません。

ただ、新旧のパーツをじっくりと比べてみると、使い勝手や見た目の美しさも含めて、広く深く、「さらなる高み」を追求するスタンスが伝わってくるのは確か。こうなってくると、「他のパーツもR7000に替えちゃいたい欲」がムラムラと湧いてきます。うーむ、困った……(^^)

 

吉尾エイチでした。m(_ _)m

 

コメント

  1. yoshimotoya120 より:

    新しくなってアウターの取り回しがコンパクトになった、という記事も見かけましたが、それもルーティングに左右されるんですね。
    よく考えれば当たり前なんでしょうが、その辺は盲点になりやすいのかなと思いました。

    ワタシ先月に、シマノ純正から日泉ケーブルに総取っ替えしたんですが、評判どおりすごくしなやかで、引きも軽くなってスムーズになったので充分に満足してます。
    重量も少し軽くなりますから、フルアウターということであれば検討の価値はあるかと思います。

    • 吉尾エイチ より:

      yoshimotoya120さん

      日泉ケーブル!私も次の交換の際に試してみようと思っておりました。あそこまでこだわったモノづくりには興味があります。シマノより高いけど、長く持つらしいですからね。ぜひ、ロングタームインプレをお願いします。

      それにしても、yoshimotoya120さんには、いつも一歩先を行かれてしまいすね(^^)これからもアドバイスよろしくお願いします!

  2. かいぞー より:

    わたしも昨年5月に同型のRD-R-8000に載せ替えました。
    REACTOもフルアウターなのでケーブルルーティングに迷い、結局、換装はプロに任せたのですが
    「実験した結果、この位でも大丈夫でしたよ」
    と、5800の時と大差無い仕上がりになりました。
    https://www.instagram.com/p/Bz2I7cbguhC/?utm_source=ig_web_button_share_sheet
    たしかにシフトは軽快に動いて問題ありませんでした。

  3. かいぞー より:

    「インナーワイヤーの先端の長さ(いわゆるチョロ毛)にも注意」

    は本当ですね。
    これは声を大にして共有したいです。

    実はスプロケットを、普段使いの11-30Tと激坂用の11-34Tを併用してるため、時々SSとGSを自分で載せ替えています。初めて自分で作業した時に、うっかり試しにホイール回したらケーブルがスポークに当たってバラバラにほつれさせてしまったり、大丈夫だと思って走り出した後に同じようにほつれたり、何本ケーブルをダメにしたことか。
    おかげでRD交換と調整がかなり上手くなりました。

    • 吉尾エイチ より:

      かいぞーさん

      失敗は成功の素。サンプル数が少ない我々アマチュアのメンテナンスは失敗して覚えるしかありませんね。

      それにしても、RDを使い分けていらっしゃるとは!プロサイクリストみたい……カッコいいです(^^)

      • かいぞー より:

        ほんと失敗しながら覚えるしかないですね。深刻なダメージを出さない範囲でとりまわしたいところです。

        ちなみに、RDだけの交換のつもりが一年も待たずにフルR8000になりました。
        フロントの変則性能がよくなったとか、ブレーキのフィーリングがよくなったとか、ありますが、一番効いたのはSTIレバーが小振りになって握りやすくなったことかもしれません。
        とても楽です。
        フルR7000化のブログ、楽しみにしてます。

        • 吉尾エイチ より:

          かいぞーさん

          フル換装おめでとうございます!
          いいなあ……R8000。やっぱり、8と7の間には狭くてふか〜いミゾが横たわっているような気がしてなりません(^^)

          私もコンポ換装のご報告ができるよう頑張ります!

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