【ディスクブレーキの基礎知識①】ロード用ディスクブレーキの規格をユーザー目線で整理

ディスクブレーキの基礎知識

つまり、吉尾が愛車をイジるうえではブレーキパッドとブレーキローター 、そしてホイール(ハブ)の規格だけをしっかりと理解すればよいワケ。この程度の組み合わせなら「お約束」のミステイクを回避できそうです。

ブレーキパッド

シマノのキャリパー本体にシマノのブレーキパッドを使う場合でも、2つのポイントをローター の仕様に合わせる必要があります。

①素材(レジン・メタル)

ディスクブレーキパッドは素材の違いで2種類に分かれます。柔らかめのレジン(樹脂) は万能ですが、メタルパッドは硬いので使用不可のローター があります。


↑ローター に但し書きがついてます

②幅(ナロー・ワイド)

ブレーキパッドには幅のバリエーションもありますが、ロードバイク用のキャリパーはナロー規格専用です。パッド交換の際にはワイドサイズを選ばないようにしましょう。


↑パッドの幅とはここ。

【おまけ】

パッドにはもうひとつ、「冷却フィンの有無」と「チタンのバックプレート」という要素がありますが、これは規格ではなく機能や重量の文脈。ローターとのマッチングはどちらでも問題ありません。フィン付きパッドの方が熱ダレしにくく、チタンプレートは軽さというメリットがあります。

↑冷却フィンにはスペシャル感がありますね。カッケー

ブレーキローター

ロード用×シマノ製を前提に考えるとブレーキローター の選択肢は4つのポイントに絞られます。

①ローター径

今のところシマノのロード用ディスクブレーキは、ローター直径140ミリと160ミリに対応。キャリパーはそのままでも、マウントパーツの向きを変えればどちらのサイズも使用可能です。たとえローター径を取り違えたとしても、致命的なミスにはならないところがありがたい。


↑スペーサーの向きを変えればどちらのサイズにも対応

少し前まではロードバイクは140ミリ、グラベルロードは160ミリと住み分けられていた感がありましたが、最近はロードバイクのタイヤが太くなってきたせいか、前後とも160ミリローター を採用したモデルがほとんど。小さなことだけど、パーツの規格が標準化されるのは嬉しい限りです。


↑吉尾のグラベルロードも前後とも160ミリローター です

②素材(パッドの)

パッド同様、レジンパッド限定のローターがあるので、どちらかを交換する際には注意です。

③ローター幅

ロード用のブレーキパッドはナロータイプ一択でしたが、ローターの幅は2種類から選べます。「大は小を兼ねる」でワイドなローターには、ワイドパッドもナローパッドも使えるからです。


↑吉尾のグラベルバイクはワイドローター ×ナローパッドの組み合わせ

グラベルロードの完成車はロードコンポを使っていてもローターだけMTBレーベルの普及グレードがさりげなくアセンブルされていたりします。コストダウン以外のメリットはありませんから、ローターを交換する際はナロータイプに替えるのもアリです。

④ローターマウント

ブレーキローター はホイールの中心にある「ハブ」に取付けられますが、その方式も2種類存在します。とはいえ、シマノのロード用ローター は「センターロック」式。

当然、シマノフリー仕様のディスクブレーキロードホイールのハブもそれに合わせてくるのが定石なので、アンマッチは起こりにくいはずです。


↑名前の通りハブの真ん中にロックリングで固定します

万が一間違えてしまったとしても、もう片方のマウント規格である「6ボルト」式は、シマノ純正のアダプターを介してセンターロック式のホイールに取付可能。サードパーティ製のブレーキローター を選びたくなった時にも便利ですよね。

↑センターロック式の着脱にはスプロケ工具を使います

ホイールハブのマウント

ローターの項で触れたとおり。シマノのコンポを使っているなら、センターロック式のハブで組んだホイールを選んでおけばOK。

シマノのロード用油圧ディスクブレーキ規格の整理は以上です。複雑に見えたディスクブレーキの世界も、とりあえず自分のコンポに限定して調べてみると結構シンプル。混乱したら、まず目の前にあるものから片付けてみろってことですね!次は油圧ディスクブレーキの基本的なメンテナンスについてまとめてみたいと思います。

吉尾エイチでした。m(_ _)m

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